ハイテック(Hitech)は、2026年のF1グリッドへの参入を申請したことを正式に表明した。シルバーストーンを本拠地とし、現在F2、F3、F4に参戦しているレーシングチームであるハイテックは6月26日(月)、親会社であるハイテック・グローバル・ホールディングス・リミテッド(Hitech Global Holdings Limited)がカザフスタンの実業家ウラジミール・キムに25%の株式を売却したと発表した。
ウラジミール・キムの主な関心は鉱業、銀行、航空部門で、カザフミス(Kazakhmys)とKAZミネラルズ・グループは銅鉱石の採掘と加工を手がけ、世界トップ10に入る銅生産者となっている。これまでキムの会社は、ボクシング・チャンピオンのゲンナディイ・ゴロフキンやセリク・サピエフ、トップクラスのテニス選手など、カザフスタンのスポーツ選手のスポンサーを務めてきたが、今回のハイテックとの契約は、彼にとって初の国際モーターレースへの進出となる。今回の契約について、キムは「モータースポーツは私にとって長年の個人的関心事であり、多くのカテゴリーで成功を収め、将来への野望を抱いている組織とパートナーシップを結べることを嬉しく思う」と語った。「私たちはスポーツとの関わりを確立している。しかし、モータースポーツへのグローバルな投資は今回が初めてとなる。そのダイナミックな魅力、露出の増加、企業間マーケティングの機会、そして急成長するファンベースは、個人的にも商業的にも私の野心と一致している」ハイテックのCEOを務めるオリバー・オークスは「ウラジミール・キムをハイテックグループに迎えることができ、嬉しく思う。話し合いの中で、私たちは多くの自然な相乗効果を見出した。そして、彼のサポートは、私たちがハイテックの成功の上に築き上げ、今後何年にもわたってより大きな野望の達成を目指す上で、かけがえのないものになると確信している」と語った。この投資契約は、ハイテックが2026年からの出場枠を確保する申請を提出したと正式に発表し、近い将来にF1グリッドに参加できるようFIAから同意を得たいと考えている中で行われた。新たな投資の詳細を記したプレスリリースの中で、ハイテックはF1への意欲を「シングルシーターのはしごを完成させる動きであり、ハイテックには世界最高のチームと肩を並べるにふさわしい人材、経験、リソースが揃っていることを証明するものだ」と述べている。FIAは現在、F1グリッドへの参加を希望する多くの関係者からの入札を評価している。ハイテックのほかにも、キャデラックとパートナーシップを結んだアンドレッティ、BARの元ボスであるクレイグ・ポロックが率い、スタッフの男女比率50:50のチームであるフォーミュラ・イコールが申請を確認している。