F1の技術代表らは、2011年からダブルディフューザを禁止することで合意した。21日(木)、F1シンクタンクであるテクニカル・ワーキング・グループ(TWG)とFIAで空力ダウンフォースの低下に向けた対策が討議された。将来の規約を変更する場合は、全員一致が求められる。情報筋によると、エアロダイナミクの微調整することが承認されたといい、物議を醸したディフューザ規約が、2011年シーズンの開幕時からダブルディフューザを違法とするよう変更される。
F1チームは、2011年からディフューザ表面が車内セクションと連続しなければならないという条件を認めたものとみられる。これは、ダブルディフューザを機能させるキーとなり、論争の的となった「スロット」の使用を禁止することになる。この件が2011年のテクニカルレギュレーションに盛り込まれるには、F1委員会およびFIA世界モータースポーツ評議会で承認を受ける必要があるが、TWGがすでに賛成しているので、これら手続きは形式なものになるとみられている。2009年の序盤、ブラウンGP、ウィリアムズ、トヨタが採用したダブルディフューザーにライバルチームが抗議し、この設計コンセプトは大きな論争をもたらした。しかし、スチュワードはこの抗議に耳を貸さず、この問題は最終的にFIA国際控訴裁判所(ICA)に持ち込まれた。ICAはディフューザは完全に合法であると判断し、数チームはダブルディフューザによるアドバンテージを活用するためにマシンを改修せざるを得なかった。情報筋は、2011年の空力変更によっては、ラップタイムを約2秒遅くなるだろうと語る。ディフューザ禁止はある意味で、2008年末以来のチームの進歩を停止させるが、徹底的に再考するべきだという声もある。またTWGは、安全上の理由でシャシーの最大高を強制する規約変更も承認した。