FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は、論争となっている2019年のパワーユニットに関するフェラーリF1と“秘密の和解”という決定は、『適切な行動方針』だったと自分の信念を貫いている。フェラーリF1は、2019年の夏に巧妙な策略を利用してF1エンジンの燃料流量制限を超えて走行しているとの疑惑の目を向けられた。
しかし、FIAは、フェラーリF1と“内々に和解”に達したことを発表。技術ルール違反の可能性からフェラーリF1を救ったように見えたこの和解は大多数のF1チームから激しい批判を受けた。フェラーリF1が利用していた策略は複雑すぎ、FIAのエンジニアはそれが合法であるかを明確に確立できなかった。当然ながら、F1チームは反乱を起こした。フェラーリ以外のエンジンを搭載するチームは、最初はメルセデスを筆頭に抗議文を送付。その後、メルセデスはフェラーリとの停戦に合意したが、他のチームは依然として納得しておらず、レッドブルが先導して論争は続いている。フェラーリF1との和解は、ジャン・トッドのフェラーリF1の過去の繋がり、および、息子のニコラス・トッドがマネジメントを務めるシャルル・ルクレールがフェラーリF1に所属していることも疑惑を強めた。だが、ジャン・トッドは、問題についてのスタンスは変えていない。「その話題は避けられない」とジャン・トッドは Corriere dello Sport にコメント。「それがどのように機能するかだ:それらは1週間続き、また別のものに移っていく」「真実は、私がこの仕事を受け入れたとき、プラス面とマイナス面を受け入れなければならないことを知っていたということだ」「私の良心ははっきりしている。私にとっては、FIAのメンバー、つまり倫理について透明であることだけが重要だ。残りは、不快な噂を含め、私の役割の一部だ」ジャン・トッドは、FIAが正当なプロセスを尊重しながら、分析を実施したと主張。「この訴訟は、専門的かつ透明性のある規則に従って取り扱われた」と補足した。「そして、情報を提供するのを手伝ってくれる人から提案されていることに基づいて、多くのことについて決定をしなければならない。私は完全に一人で行動しているわけではない」