F1チームは、2021年のF1世界選手権から金曜日のフリー走行で2回はルーキードライバーを走らせることが義務付けられる。現在、チームはレースドライバーに代えてテストもしくはリザーブドライバーの一人を走らせることができ、通常は金曜日の1回目の90分間のプラクティスセッションでそれは行われている。F1ではテストが限られているため、今年F1デビューを果たしたランド・ノリス、アントニオ・ジョビナッツィ、ジョージ・ラッセルなどにとっては貴重な走行経験となった。
しかし、今季はFP1でレースドライバー以外を走らせることを選択したチームは2チームのみ。ウィリアムズは、2020年のF1シート昇格が見込まれているニコラス・ラティフィをF2でのレースが開催されないサーキットで積極的に走らせている。また、トロロッソは山本尚貴をホンダの母国レースであるF1日本GPで走らせた。F1は、フリー走行1回目のルーキードライバーにとってより価値のあるものにしようとしており、グランプリ週末ごとに1ポイントのスーパーライセンスポイントを付与することとしている。フリープラクティスセッションで獲得できるポイントは3シーズンで10ポイントに制限される。これに加え、新たに公開された2021年の新レギュレーションでは、F1チームは年間2回は金曜プラクティスセッションでレースドライバー以外を走らせることが“必須”となる。参加するドライバーは、キャリアで2回以上のグランプリに参加していないことが条件とされる。2021年にルーキーと契約するF1チームには抜け穴となるが、シーズンの最初の2レースで自動的に基準を満たすことになる。ドライバーが金曜フリー走行に出走するには、スーパーライセンスもしきは金曜日のみの限定スーパーライセンスが必要となる。限定スーパーライセンスは、過去3シーズンでFIA-F2で6回のイベントを完了するか、25ポイントのスーパーライセンスポイントを獲得する必要がある。