FIA(国際自動車連盟)は、F1ブラジルGPのレース後のマックス・フェルスタッペンとエステバン・オコンの騒動について、フェルスタッペンへの2日間の社会貢献活動のペナティを科し以外にはさらなる議論は行わないとした。マックス・フェルスタッペンは、レースをリードしていたF1ブラジルGPの決勝レースで周回遅れのエステバン・オコンに衝突されて激語。レース後の計量時のオコンの対応に激高したフェルスタッペンは、数回にわたってオコンを突き飛ばした。
両ドライバーはスチュワードに召喚され、マックス・フェルスタッペンが“意図的なフィジカルコンタクト”を行ったことにペナルティを科し、エステバン・オコンは処罰しないと決めた。FIAのF1レースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングは、二人の一件はすでに幕引きを迎えたと語る。さらなる話し合いが必要かと質問されたチャーリー・ホワイティングは「我々は既にそうしており、スチュワードは明確にしたと思う」と Autosport にコメント。「現実的になろうではないか。過去にも何度か起こったことだ。それは我々全員が知っている」「実際のインシデントに関しては、それほど深刻だとは思わなかったが、いかなるフィジカルコンタクトも容認はできないと思う」また、チャーリー・ホワイティングは、レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーがレース後に“オコンは突き飛ばされただけで済んでラッキーだった”と Sky Sport F1 にい発言した件についても、その重大さを軽視している。「耳にするのは素晴らしいことではないが、勝てたかもしれないレースを失って熱くなっているなかでそのようなコメントをしてしまうことは理解できる」とチャーリー・ホワイティングはコメント。後にクリスチャン・ホーナーは、“いかなる場合”でも暴力は許されないとはっきりと述べたが、バックマーカーによってレースを奪われるようなレース状況でドライバーが感情的になってしまうのは理解する必要があると強調した。また、クリスチャン・ホーナーは、2010年にもマックス・フェルスタッペンとエステバン・オコンには緊張した関係だったことがあったと指摘した。「カート時代に二人のドライバーには多くの歴史があった」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「我々にはわからないのは、彼らの間で交わされた言葉や彼がいかに敵対的だったかだ」「我々はレース後にそれについて話をした。瞬間的に熱くなって感情的になることは理解できる」「いかなる形でも暴力を黙認しているわけではないが、当然ながら、F1ドライバーという競争的な動物のなかには人間的な反応もある」クリスチャン・ホーナーは、ドライバーはロボットではないことを認識することが重要だと語る。「他のスポーツでは選手同士のインタラクションがあると思う。それは審判が踏み込んで管理することだ。歯止めがきかなくなるようなことだとは思わない。私は二人の間でどのような言葉が交わされたのかはわからない」「どんな形であれ暴力は許されないが、感情が高ぶり、沸騰することもある」