F1は、2016年F1シーズンの開幕戦オーストラリアGPで初めて実施した新しい予選フォーマットを撤廃することで同意した。時間制で一人ずつドライバーをノックアウトされる方式の新しい予選ルールは、アクションの多かったQ1でさえアタックラップを走るタイミングを逃すドライバーが多く、ポールポジションを決定するQ3では、メルセデス勢が早々と戦いを終え、予選は3分以上を残して誰も走行しない事態に陥った。
20日(日)の決勝レースを前に各F1チーム代表は、メルボルンでミーティングを開き、昨年の予選システムに戻すことに満場一致で同意。次戦バーレーンGPに向けてF1委員会で承認される見込みだ。ファン、ドライバー、チーム関係者など、多くの人々から批判の的になった新予選フォーマットは、わずか1回で姿を消すが、復活を望む声が聞かれることはないだろう。メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、メルボルンの予選がF1にとっての恥だと認めている。「そうだね、かなりバツが悪かった。何百万人という観客のいる世界規模のスポーツなのに、一貫性のない形でルールを変更してしまった。そういうことはすべきでない。どんな時も安定性が重要だと思う。シンプルにいかねばばらない」とトト・ヴォルフは述べた。また、ドライバーやチームメンバーからうまくいかない可能性を指摘されたにもかかわらず、このシステムを実行することになった経緯を質問されたトト・ボルフは「ミスは起こり得るものだ」とコメント。「どの企業も、どのスポーツでも起きることだ。これが良いと思ってのことだし、もっとエキサイティングにできるはずだと考えられていた」「土曜日にいくらかスパイスを加えるアイデアを持ち込んだ数社のレースコースプロモーターの意見をシャットアウトしないためにも、そのアイデアに従うべきだと考え、ストラテジーグループとF1委員会はそうすると決めた」「スポーティングディレクターや技術系の人たちから、シンプルな考えというよりも、はるかに複雑になると言われた時には、おそらくすでにプロセスがかなり進んでいたと思う。関係者の考えを変えるだけの説得ができなかった」
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