レッドブルF1代表メキース 「シンガポールで勝利争いできたことに価値がある」
マックス・フェルスタッペンがF1シンガポールGPで2位を獲得し、レッドブル・レーシングは近年苦戦してきた市街地サーキットで復調の兆しを見せた。チーム代表ローラン・メキースは、ここで優勝争いができたことに大きな意義を感じていると語った。

フェルスタッペンはモンツァ、バクーと2連勝を飾り、RB21の改良が進んだ状態で挑んだが、今回もシンガポール初勝利には届かなかった。それでもレースを通じてジョージ・ラッセルにプレッシャーをかけ続け、チームとして大きな前進を示した。

「ここで勝利を争えたという事実は、我々にとって大きな意味を持つ」とメキースはチームのパフォーマンスについて語った。

「モンツァやバクーとはまったく異なる挑戦だった。実際に現地に来るまでは、どうなるか分からなかったが、金曜日からリズムをつかむことができた。予選でもいいリズムで走れたし、非常に僅差の戦いだった。そして決勝でもそのリズムを維持できた」

「結果を見れば、我々はジョージのほんの数秒後ろでフィニッシュしている。これはいいニュースだ。我々が見出したパフォーマンスの向上が、ローダウンフォースのサーキットだけに限定されないことを意味している」

「我々は今後もアプローチを変えない。引き続き“レースごとに”取り組んでいく。学びを重ねながら前進を続ける」

レッドブルは過去3戦で顕著なパフォーマンス向上を見せており、モンツァやバクーのようなローダウンフォース・サーキットに加え、今回のようなハイダウンフォース設定が求められるシンガポールでも競争力を発揮した。

フェルスタッペンは3連勝こそ逃したものの、ドライバーズ選手権リーダーのオスカー・ピアストリとマクラーレンのチームメイト、ランド・ノリスを3戦連続で上回っており、残り6戦と3回のスプリントを残して、それぞれに対して63ポイント差、41ポイント差に迫っている。

「ミルトンキーンズの全員が、開幕戦から今日に至るまで本当に懸命に働いてきた。マシンの潜在能力を解き放つため、誰一人として諦めなかった。その努力が、ここ数週間の劇的な進歩につながったのは間違いない」

「そして、その功績はすべて、決して諦めなかったファクトリーの仲間たちにある。そしてマックスにもある。彼の高い感受性によって、我々はさまざまなアプローチを探ることができた。ついに、少しずつパフォーマンスを引き出す道筋を見つけることができた」

「単独で奇跡を起こす“銀の弾丸”など存在しない。流れのあるアップデートが続いているし、マシンの運用方法も多角的に取り組んできた結果だ」

RB21の進化が示すレッドブルの底力
今回のレッドブルの改善は、空力面だけでなく車高制御やメカニカルバランスの見直しにも及んでいると見られる。メキースが強調する「学びの積み重ね」は、チーム全体のセットアップ哲学の進化を意味しており、低速区間でもRB21が安定して速さを発揮できるようになったことが、シンガポールでの上位争いに直結したといえる。

Source: F1.com

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング