元フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼーモロは、マクラーレンの経営陣に加わったとの報道に対し、F1活動には一切関与しないと明言した。77歳のモンテゼーモロは、ジャン・トッドとミハエル・シューマッハによる黄金時代を支えた人物であり、2014年にセルジオ・マルキオンネと交代するまで長年にわたりフェラーリの会長を務めてきた。退任当時には「彼らは私をフェラーリから外すことはできても、私からフェラーリを消すことはできない」と語り、その苦悩が伝わっていた。
以降もフェラーリへの批判は続き、最近ではスイスの『Blick』紙に「フェラーリは心を失ったチームになった」と語り、現体制を厳しく非難していた。そんな中、モンテゼーモロがマクラーレンの市販車部門「マクラーレン・オートモーティブ」の取締役に就任したことが明らかになり、多くのF1ファンを驚かせた。これについて本人は、イタリアの『ANSA通信』に対して次のように説明している。「私はマクラーレン・オートモーティブの取締役に就任したが、同社は市販車の製造を行っており、F1には関わっていない」なお、今年4月にはマクラーレン・オートモーティブがアブダビの政府系ファンド「SYVNホールディングス」に買収されており、このファンドはマクラーレンのF1チームにも少数株を保有している。それでもモンテゼーモロはこう断言する。「私の心は常に赤だ」「マクラーレンでの役割は市販車に限定されており、レースには一切関係ない」一方、F1界では現在もフェラーリの内部事情に関する憶測が絶えない。特に、チーム代表フレデリック・バスールの3年契約が更新されない可能性が報じられている。これについて、元フェラーリドライバーのゲルハルト・ベルガーは、レッドブルリンクでの取材に対し、オーストリアの『Kleine Zeitung』紙にこう語っている。「スクーデリアはいつもゴール目前まで行くのに、結局たどり着けない」「それはイタリア人やファンにとって本当に耐えがたいことだし、それが人事の絶え間ない入れ替えにつながっている」「だがそれがさらなる混乱を招いている。どうしても一貫性を保つことができない」
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