フェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、F1フランスGPのチームの悲惨な結果は完全に予想外ではなかったし、ポール・リカールでのタイヤ問題は2年前に認識していた弱点だったことを認めた。予選ではカルロス・サインツが5番手、シャルル・ルクレールが7番手と順調なスタートを切ったフェラーリF1。決勝でも第1スティントでは両ドライバーがポジションを維持したが、ハードタイヤに交換した第2スティントは壊滅的なものとなった。
2台はミッドフィールドのライバルを相手にポジションをズルズルと下げ、カルロス・サインツは11位、シャルル・ルクレールは2ストップに切り替えて16位でレースを終えた。レース後、マッティア・ビノットは「言うことはあまりない」と語った。「今日は我々に非常に疲れて難しいレースだった。タイヤに本来の仕事をさせることができなかったし、我々のパフォーマンスはタイヤによって本当に苦しんでいた」「マシンの本当のペースやパフォーマンス自体を反映しているとは思わないが、我々が学ぶ必要があることであり、近い将来ではなく、中長期的に取り組む必要がある」シャルル・ルクレールは、2019年のF1フランスGPを3位表彰台で終えているが、マッティア・ビノットは、悪夢のレースとなった2021年のレースの起源はその時にも明らかになっていたと認める。「このサーキットが難しいものになることは分かっていた」とマッティア・ビノットは語った。「タイヤに多くのエネルギーがかかるハイスピードコーナー、暑いコンディション。2年前に改めて見てみると、我々はここで本当に苦労していたし、それらは我々のクルマの特徴だと思う。我々にあまり適したトラックではない」「だが、いろいろと考えてみると2年前に問題が発生していた。我々はそれに対処すべきだったが、まだできていない。将来を見据えて、教訓を学び、解決するためにそれを使用することが重要だ」「我々にとって、来年に向けてそれを理解し、確実に取り組むことがより重要になってくる」「主な懸念は、それがもっと多くのレースで起こってしまうことだが、すべてのトラックで起こるわけではない。この状況に備える必要がある」一方、ピレリは週末に先立ってテクニカルディレクティブ(技術指令)を発行し、バクーでランス・ストロールとマックス・フェルスタッペンが抱えた問題を受け、チームにタイヤ空気圧を上げるよう強制。それでも、マッティア・ビノットはそれがフェラーリに悪影響を及ぼしたことを否定した。「いいや、変更が影響を与えたとは思えない」とマッティア・ビノットは語った。「規定を見ると、タイヤ空気圧が上げられたのはリアだけであり、問題はフロントのグレイニングだった。我々にとって準備は何も変わっていない。だから、答えはかなり明確にノーだと言える」F1フランスGPをノーポイントで終えたことにより、フェラーリはコンストラクターズ選手権3位の座をマクラーレンに明け渡し、ランド・ノリスとダニエル・リカルドが5位と6位で終えたことでその差は16ポイントとなった。