フェラーリは、ライベルのメルセデスが異なるデザインでF1を支配しているにも関わらず、現在のフロントウイングのコンセプトに問題はないと確信していると語る。新しい空力レギュレーションが導入された今年、フェラーリとメルセデスが根本的にコンセプトの異なるフロントウイングを採用したことは大きな関心を呼んだ。
メルセデスは、より高いダウンフォースを生み出すソリューションを選択した一方で、フェラーリは空力効率を改善するためにアウトウォッシュを管理することに焦点を当てたコンセプトを採用した。メルセデスに大差で敗れたF1スペインGP後、フェラーリはフロントウイングのコンセプトが間違っていたかどうかを調査しなければならないと認めていた。しかし、F1モナコGPに先立ち、フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、調査の結果、フロントウイングが苦戦の要因ではないことを確信したと語った。「フロントウイングを変える必要はないと思っている」とマッティア・ビノットは Autosport にコメント。「シンプリにメルセデスとは異なるコンセプトだが、現在、我々がそのコンセプトの最大値を達成できているわけではない。我々はウイングコンセプトを変えることを予見していない」「プロジェクトの開始時にメルセデス型をチェックし、開発の1つの方法として開始時に比較している。「シーズンを通してそれが正しい選択だったかを確かめるために自分たちがしたことを常にダブルチェックしようとするものだが、今のところ変更を予見していない」マッティア・ビノットは、現時点でのフェラーリの主な考慮事項は、より高いダウンフォースを追求することだと述べた。現在のロードラックへ焦点を当てたフェラーリのパッケージ、2019年のF1タイヤを最大限に活用する助けになっていないと考えられている。またフロントサスペンションにも変更が必要かもしれない。「我々に欠けているのはタイヤからのグリップだ。タイヤを適切に機能させることができない。それは空力とメカニカルの相互作用であり、全体的にはバランスということになる」とマッティア・ビノットは述べた。「高速で強くなるようにマシンをセットアップすると、若干のバランスと低速でのパフォーマンスを逃す可能性がある。マシンののバランスが取れていれば、中速・高速、低速でパフォーマンスが得られる。我々に欠けているものはすべての条件における最適化だ」「我々はクルマを開発する必要がある。我々は改良する必要がある。そうだね、冷却を変更し、空力を変更し、フロントサスペンションを変更するかもしれない」「しかし、サスペンション自体に原則的に間違っているものがあるとは思っていない」