フェラーリの会長を務めるジョン・エルカンは、同社のF1チームがさらなる経営陣の大変動に直面し、元F1チーム代表だったステファノ・ドメニカリに助けを求める可能性があるとの報道を否定した。マウリツィオ・アリバベーネの更迭とテクニカルディレクターだったマッティア・ビノットのチーププリンシパル昇格は、フェラーリF1チームの大きな変化の前触れであるとの推測を刺激した。
また、フェラーリの最高経営責任者(CEO)を務めるルイス・カミレッリのポジションが疑問視されているとの噂もあり、現在、ランボルギーニのCEOを務めるステファノ・ドメニカリがフェラーリに呼び戻されるとの報道もある。しかし、それらの噂に対し、ジョン・エルカルは Gazzetta dello Sport でファンにむけてメッセージを発信。フェラーリ内でさらなるリストラの計画がないことを明確にし、マッティア・ビノットのF1チーム代表就任はチーム内の権力争いによるパニック的な反応ではないと主張した。「私はフェラーリについての驚きの文章や意見を読んで驚いている。だが、それは私の言ったことや考えに基づいて書かれたものではない」とジョン・エルカンはデトロイトモーターショーでコメントを元にして書かれたという記事について説明。「私には読者の利益のため、そして、真実という観点から、いくつかの点を明確にする義務があると感じている」「マッティア・ビノットのスクーデリア・フェラーリのチームプリンシパル就任は、経営陣の“転換”を表すものでも、チーム内の対立から生じたものでもない」「それどころか、スクーデリアを競争力のあるレベルに引き戻すためにそのポジションで4年間の仕事において精力的に取り組んでくれたマウリツィオ・アリバベーネとの合意で同社が決定した選択だった」「もうすぐスタートするシーズンを見越してすでに開始されているマッティアの仕事は、近年に行われてきたことに基づいている」「それは進化を目的として継続的な方式であり、過去との“決裂”ではない」ステファノ・ドメニカリは、今はフェラーリに復帰することに関心はなく、ランボルギーニに安全に専念していると伝えられており、ジョン・エルカンもルイス・カミレッリへのコミットメントを改めて繰り返した。「過去への回帰と構造のさらなる変化を示唆するいかなる噂も想像も拒否したい」とジョン・エルカンはコメント。「フェラーリの安定性と集中を確実にするというコミットメントは、CEOのルイス・カミレッリのそれと同様に絶対だ」「フェラーリの全従業員の貢献とともに、我々は数カ月前にマラネロが公式に発表した目標に到達するつもりだ」