フェラーリのチーム代表マルコ・マティアッチは、エンジン凍結緩和を拒否し続けるメルセデスは、F1の価値観を共有していないと述べた。トークンシステムを利用したエンジン開発は冬季のみに限られているが、フェラーリとレッドブルはシーズン中にも開発を可能にしようと積極的に動いている。
当初、メルセデスは、ライバルの提案より少ないトークンでシーズン中の開発に合意する案を提示していたが、ブラジルでの話し合いは決裂に終わった。マルコ・マッティアッチは、ブラジルでソリューションが見つからなかった理由に幻想を抱いてはいない。「我々は話し合いを続けたが、アイディアをころころと変えるプレイヤーがいた。しかし、我々は取り組み続ける。革新と競争という、極めて根本的なF1の原理にしたがい、我々は諦めない」「おそらく、誰かがF1の価値を共有していないのだろう。同時に、これは言っておかなければならないが、我々は全員が妥協点を見つけようとしていることに感謝しなければなららない。今起こっていることを本当に変えるには、十分にフェアである必要があるのは明らかだ」4月にフェラーリのチーム代表に就任したマルコ・マッティアッチは、2015年に3台目のマシンを走らせる案を含め、今のF1が抱えるすべての問題について、全チームが共通の基盤を持つ必要があると考えている。「我々は共通の課題を持つ必要があると思う。F1やその収入、エンターテイメント性を改善するための真の共通の課題をね。それが難しいとは思わない。複雑になってしまっていると思う」「誰もがより優れたソリューションを求めているが、我々は取り組むべき一つの道を見つける必要がある。私はここにきてから5カ月でゲームの流れを変えるような存在ではないが、いつも通りフェラーリはF1が成功を続けられるよう全力を尽くす」マルシャが管財人の管理下に置かれ、フェラーリに対する2014年のエンジン代金が未払いであることが明らかになった。小規模チームと収入をシェアする考えを拒否してきたフェラーリだが、マルコ・マッティアッチは、フェラーリは解決に向けて取り組んでいると述べ、それはフェラーリが全てのF1チームの未来に配慮していることの表れだと考えている。「現時点で我々は解決に取り組んでいる。このことは、フェラーリがいわゆる小規模チームをいかに全面的にサポートしてきたか表すものだ」「我々は信じるからこそ働き続けているわけであり、助けがあるならば、我々もそれを与えよう。しかし、繰り返しになるが、大きな目で見る必要がある。我々はあちこちにペーシを挟み込むような戦術的なものだけではなく、戦略的な話し合いを始めねばならない」