フェラーリは、F1でレッドブルのようにジュニア・サテライトチームを設置することを目指しており、ハースがその対象になる可能性がある。新しいV6ターボ時代のスタートで躓いたフェラーリは、チーム代表のステファノ・ドメニカリ、エンジン責任者のルカ・マルモリーニを解雇するなど、チーム改革を進めている。
新チーム代表に就任したマルコ・マティアッチは、フェラーリのさらなる変化を計画している。「我々は、より現代的でスリム化された組織であるだけでなく、同時にチームと個性を強調するべく、新しいインフラと人々に投資することに決定した」とマルコ・マティアッチはコメント。La Gazzetta dello Sport は、新しい戦略のひとつは、レッドブルにとってのトロ・ロッソのようなジュニアチームをもちことだと報道。フェラーリは、歴史的にザウバーやマルシャのような“カスタマー”チームと密接な提携をしてきており、マルシャには育成ドライバーのジュール・ビアンキを送り込んでいる。レポートによると、フェラーリは、レッドブルがミナルディを買収したようなセカンドチームを購入することは考えておらず、好ましいパートナーチームと技術開発をすることを期待しているという。明らかな候補は、2016年にF1参入が予定されているハースだと考えられる。すでにジーン・ハースの工作機械会社であるハース・オートメーションが、スポンサーとしてフェラーリに加わっている。ハース側も、F1プロジェクトを通してフェラーリのテクノロジーを搭載する意向であり、それによってハースのレースシートには、ラファエレ・マルチェロ、アントニオ・フォコといった他の“アカデミー”ドライバーが候補に挙げられている。La Gazzetta dello Sport は、ハースとの提携に先駆けて、マルコ・マティアッチが、チーム間の技術移行が可能になるよう規約を変更するために激しいロビー活動を行っていると報道。また、マルコ・マティアッチは、シーズン中により多くのコンポーネントとエンジンを使えること、またエンジン開発の“凍結”を緩和することを願っている。「勝利の道に戻るために、フェラーリは最初に自身、グループのパフォーマンス、クルマの開発の改善を考えなければならない」とマルコ・マティアッチは述べた。「我々は革新的でなければならないし、他者の前を行かなければならない」「その重さを感じさせるという点で、F1のメインプレイヤーのひとつであるフェラーリの声には、常に耳を傾けられてきた。F1が将来どうあるべきかを本当に理解するために、我々は共通の利害をもって取り組んでいく必要がある」