現在のF1パワーユニット規則は、新しいメーカーが参入を検討するにはあまりに複雑でコストが高すぎるとモータースポーツUKの責任者を務めるデビッド・リチャーズは語る。新型コロナウイルスのパンデミックにより、F1は2021年に予定していた技術面の大改編を2022年まで1年間延長することを決定。F1パワーユニットの燃料ポンプを全チームで標準化するなどの微調整のみにとどめられる。
当初、複雑なMGU-Hの廃止してより単純化されたF1パワーユニットへの変更が検討されたが、ホンダを含めた現行パワーユニットメーカーが反対。最終的にF1は同じパワーユニット構成を維持することを選択した。現在のF1パワーユニットメーカーは、新たなにエンジンを開発するために必要なコストを削減する恩恵を受けられるが、デビッド・リチャーズは、特に新型コロナウイルスによる経済危機を考えれば、現在のF1パワーユニットに開発にかかる初期費用は、エンジンメーカーが考慮できないほど高すぎると語る。「そこにたどり着くための投資はとてつもなく大きい」とデビッド・リチャーズは語る。「現在の環境では、今日の自動車メーカーによって熟考されることさえないほどだ」「誰かが現在のエンジンサプライヤーと同等のものを作るために必要な資金を投資するには、いくつかの後退が必要になるだろう」「パワーユニットには、これまでに製造された中で最も洗練された内燃機関が搭載されている」また、デビッド・リチャーズは、技術的規制自体が、独立したメーカーが、特に外部投資なしに独自のターボハイブリッドシステムを開発することを制限しているとも考えている。コスワースは、エンジンサプライヤーとしてF1に参加した最後の独立系メーカーであり、バーニーエクレストンとFIAからの強力な支援を受けて2010年シーズンに再びチャンピオンシップに復帰しました。2014年にF1パワーユニット規制が2014年導入された後、コスワースは、特に、唯一のパートナーチームであったマルシアがフェラーリとの供給契約を結んだこともあり、独自のパワーユニットを生産する予算が足りなかったため撤退した。F1が独立したパワーユニットサプライヤーを再び適切に導入できるかと質問されたデビッド・リチャーズは「今日のような技術規則でなければ可能だと思う。とにかくあまりに複雑すぎる」と語った。
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