メルセデスのモータースポーツ責任者が、コックピット保護デバイス『ヘイロー』は事故時にロールオーバー事故時ドライバー救出の妨げになっていると語り、ドライバーがクルマから出られるシステムを開発すべきだと語る。F1アブダビGPの決勝ではニコ・ヒュルケンベルグのマシンが横転して逆さまの状態でストップ。マシンからは出火し、ヒュルケンベルグは「ここから出してくれ、火が出ている!」と無縁で叫んだ。
レース後、ニコ・ヒュルケンベルグは「自分で出ることはできなかった」とコメント。「右側にはウオールがあって、左側にはヘイローがあった」FIA(国際自動車連盟)のF1レースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングは、ヘイローを支持しているが、トト・ヴォルフは、ニコ・ヒュルケンベルグのクラッシュを見て懸念を抱いたと語る。「炎が上がっているのに彼がクルマから出られないのを見て心配になった」とトト・ヴォルフは Welt にコメント。「実際に何かが起こってからでは遅い。ドライバーがクルマから降りられるようなシステムを開発しなければならないだろう」2016年のF1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグは、火災によるロールオーバークラッシュは“ヘイローの唯一の決定であり、脆弱な部分”だと語る。「基本的に安全性ははるかに上がているが、もう一度見直す必要があるかもしれない」とニコ・ロズベルグは語った。