F1パワーユニット開発の“凍結”が事実上解除され、フェラーリ、ルノー、メルセデス、ホンダは2015年シーズンを通して『トークン』システムを介したパワーユニットのアップデートが可能となった。F1パワーユニットは、機能詳細別に42項目に分類され、各項目にはパフォーマンスへの影響度によって1〜3の“ウェイト”が設定される。コンポーネントの100%を変更するには各ウェイトを合計した66の『トークン』が必要となる。
また、2014年のホモロゲーション直後、上部/下部クランクケースの2、クランクシャフトの2、エアバルブシステムの1が“凍結”となった(全体の8%)。凍結されるトークンは2020年までに段階的に増えていき、2019年の段階でアップデート可能なトークンは3となり、95%が凍結される。現レギュレーションでは、2015年に各マニュファクチャラーに割り振られているのは、全体の48%にあたる32のトークンとなっている。フェラーリとルノーは、これを48%から67%(44)に拡大するよう求めたが、メルセデスはこれを拒否した。当初、2015年のトークンによる開発は冬季のみに限られているとされていた。だが、フェラーリは、レギュレーションにその部分のホモロゲーション期限が明記されていないという“抜け穴”を発見。FIAもこれを認め、32のトークンによるアップデートは2015年シーズンを通して可能になった。だが、現状、ホンダだけは例外となっている。2014年のレギュレーションでは、新規参入メーカーは、2月28日にホモロゲートすることが明記されていたためだ。実際、2014年にパワーユニットを供給した3メーカーは、この期限までにパワーユニットをホモロゲートしている。しかし、その後、ホンダには他の3メーカーが開幕戦までに使用しなかったトークン数の平均が与えられることになった。 開幕戦の時点で、各パワーユニットサプライヤーが使ったトークンは、フェラーリ22(残り10)、メルセデス25(残り7)、ルノー20(残り12)となり、ホンダは9トークンを使用したパワーユニット開発が可能となった。
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