バーニー・エクレストンは、F1の財政問題を解決するには、ビッグチームにF1の利益のために犠牲を払う気持ちがなければ不可能だと語った。過去2週間でマルシャとケータハムの2チームが崩壊。資金繰りに苦しむチームの1つであるフォース・インディアは今週末のレースのボイコットをちらつかせるなど、F1は混乱状態のままでF1アメリカGPを終えた。
だが、ビッグチームは急激なコスト削減とそれに伴う仕事のカットに今も非協力的だ。論争の中心にあるのは賞金だ。賞金は、過去に多くの成功を収めたチームとスポーツで歴史の長いチームへの配分が非常に大きくなっている。加えて、F1の未来を決定するために今年設立されたF1戦略グループには、フェラーリ、フェラーリ、レッドブル、メルセデス、マクラーレン、ウィリアムズ、ロータスしか含まれておらず、フォース・インディア、ザウバー、マルシャ、ケータハムとトロ・ロッソは代表権を持たない。権力闘争はオースティンで頂点に達し、バーニー・エクレストンは、チームと交渉した契約の範囲内に容易な答えはないと認めた。「全てを整理するベストな方法を決めなければならない」とバーニー・エクレストンは述べた。「率直に言って、何が悪いのか私にはわかっている。だが、それを正す方法はわからない」「誰も行動する準備はできていない。彼らにはできないからだ。レギュレーションが我々を縛り付けた。このようなトラブルを抱えたチームを助けられる立場であれば、そうするだろう」「しかし、我々にはそれは許されていない。彼らは、あるチームに1万ドルを与えるのならば、全員に1万ドルを与えなければならないという。多数のレギュレーション、多数の契約が持つ難点は長期で物事を考えていないことだ」「賞金の配分方法は私にとっては大きな違いではない。今、彼らがここで私の前に座り、我々の得る全額を違う方法で共有したいと言えば、私は『いいだろう。その書類を渡しなさい』とこう答えるだろう」財政的にビッグチームに有利となる契約を協議したとして、責任の一部を負うバーニー・エクレストンは「おそらく、問題は多くの金があまりうまく分配されていないことだろう。それはもしかすると私の責任かもしれない。ただ、人々が作成する多くの同意書と同じように、当時は良いアイデアだと思えた」とコメント。しかし、F1の商業権についてはCVCキャピタルに経営的支配権があり、バーニー・エクレストンは、一人の従業員として、F1のためというよりも、むしろ商業権保有者のために交渉しなければならなかったと明かした。「もし、私が会社を所有しているのであれば、自分が取引する自分の金ということになるので、違った方法にしていただろう。私はこのビジネスで金を作る人々のために働いている」さらにバーニー・エクレストンは現行の契約を解除し、再スタートを切る意向があることを明かした。「全ての契約を破棄しようかとも思っている。全ての資金を、F1のせいで誰かが苦しまずに済むよう、支払われるべきチームの負債を全て支払う。F1での功績は認めない。そして、来年はこれだけ得ることになるだろう、これが私たちの持っている金額だ、今後はこうなると思ってくれ、と伝える。パーセンテージだ」バーニー・エクレストンは、トップチームに犠牲を払う構えがあれば解決は可能だと付け加えた。「必要な人数が解決を望むような状況であれば、解決はできると思う。F1に関わる人間が、F1のことを思い、ある程度の犠牲を払う構えかどうかということだ」さらに、バーニー・エクレストンは、トップチームが賞金額を犠牲にする場合、小規模チームを破綻させないために金額を一致させる意向があると述べた。「私は皆に支払額に関してはそれぞれのパフォーマンスの割合に応じた額にしたいと告げた。全ての金を3〜4つに分ける。それが問題になるとはわかっているが、金を独占するわけではない。そして同じ額を支払う」「私は強すぎる立場にいたくはない。F1が消えれば、なくなったのはお前のせいだと言われるだろう。だから、ライトを消したりつけたりする立場にいる人々に何をすべきなのか認識させなければならない」関連:・ケータハム、2013年にトップ10圏外も約36億円の分配金・F1:賞金分配の仕組み - 2011年12月9日