2018年末でDTM(ドイツツーリングカー選手権)を撤退するというメルセデスの決定を受け、残されたアウディとBMWは同シリーズでの今後を評価している。メルセデスは24日(月)、2018年シーズン限りでDTMから撤退し、代わりに2019/2020シーズンからフォーミュラEに参戦することを発表。この決定により、メルセデスは1987年から参戦してきたDTMから姿を消すことになり、2019年から同シリーズはアウディとBMWの2メーカーで争われることになる。
最後にDTMが2メーカーで争われたのは6年前。2005年シーズン後にオペルが撤退し、BMWが参戦する2012年まで続いた。アウディは、モータースポーツプログラムにおいてDTMが“きわめて重大”な重要性を持っていると繰り返していたが、メルセデスの撤退によってDTMでの将来は不明になったと述べた。「2018年シーズン後にDTMから撤退するというメルセデス・ベンツの決定を残念に思う」とアウディのモータースポーツ責任者を務めるディーター・ガスは述べた。「現時点で、アウディとシリーズにとっての行く末は明白にはなっていない」「アウディにとって、国際的にトップのツーリングカースポーツの一員であることは、ワークスモータースポーツ戦略のきわめて重大な部分だ」「我々は、現状もしくはDTMに代わる可能性のあるものを見つけるために関係者全員で新たな状況を分析していかなければならない」BMWのモータースポーツ責任者を務めるイェンス・マルカルトは「2018年のDTMシーズン後にメルセデスが撤退するという知らせは非常に残念なことだ」とコメント。「これから我々はこの新しい状況を評価していく必要がある」だが、アウディは、メルセデスのDTM撤退に遺憾の意を表明しつつも、ドイツのメーカーがフォーミュラEに参戦することは、同シリーズンの重要性が増していることを示していると述べた。今月、アウディはAbtのエントリーを引き継いで来シーズンからワークス参戦することを発表。BMWもアンドレッティとともに公式メーカーとして参戦することを発表している。「我々はフォーミュラEへのメルセデスのエントリーを歓迎する」とディーター・ガスはコメント。「ドイツのプレミアムブランドの3つ全てがフォーミュラEでのレースにコミットいていることは、電気シリーズの重要性を示している」