元ザウバーF1のテストドライバーで、インディカーやフォーミュラEでも活躍したシモーナ・デ・シルベストロが、2026年冬季オリンピックにボブスレー選手として出場することが明らかになった。開催地はイタリアで、彼女は開催国代表として大会に臨む。モータースポーツ界でも屈指の知名度を誇る女性ドライバーの一人であるデ・シルベストロは、2010年から2022年にかけてアメリカのインディカー・シリーズに71戦出場してきた。
レーシングドライバーとしてのキャリアを築いてきた彼女が、冬季五輪という全く異なる舞台に挑戦することになる。インディカーからF1テスト、そして多彩なキャリアスイスとイタリアにルーツを持つデ・シルベストロは、インディカーで2013年に13位という自己最高位を記録。その後はフォーミュラEやオーストラリアのスーパーカー選手権にも参戦し、カテゴリーを超えたキャリアを重ねてきた。2014年にはザウバーと関係を持ち、「アフィリエイテッド・ドライバー」としてチームに参加。同年、フィオラノで2012年仕様のマシンを用いたプライベートテストを実施し、2015年のレースシート候補として期待が寄せられていた。しかし、その後チームと袂を分かつこととなり、F1参戦の可能性はその年のうちに消滅した。再びレースカーに、そしてボブスレーへデ・シルベストロは2024年11月、スペインのハラマ・サーキットで行われた女性限定テストに参加し、フォーミュラEマシンのコックピットに一時的に復帰している。一方で近年はボブスレー競技に本格的に取り組み、競技転向を進めてきた。37歳となった彼女の直近のレース出場は2023年で、その後は冬季競技への準備に集中。ついに冬季オリンピックの出場資格を獲得した。ミラノ・コルティナ五輪への思い2026年2月6日から22日にかけて開催されるミラノ・コルティナ冬季オリンピックで、デ・シルベストロはボブスレー競技に出場する予定だ。自身のSNSでは次のように綴っている。「私たちは正式に決めた。オリンピックに行く。少しの“クレイジーさ”と信念があれば、不可能を現実にできるという証明だ。怖がらずに追いかけた夢から、すべては始まった。ミラノ・コルティナ2026でイタリアを代表できるのが待ちきれない」現在も続くモータースポーツとの関わり競技転向後もモータースポーツとの縁は切れておらず、デ・シルベストロは現在、スイスの放送局SRF Sportで解説者として活動を続けている。F1テストドライバーから冬季オリンピック選手へ。異例のキャリアチェンジは、モータースポーツ界でも特異な成功例として注目を集めそうだ。