ダニール・クビアトは、このままF1キャリアを終えるつもりはないと主張する。昨年、フェラーリへ移籍したセバスチャン・ベッテルの後任としてトロ・ロッソからレッドブルへ昇格したクビアトだったが、今年のF1スペインGPからマックス・フェルスタッペンと交代してトロ・ロッソへと降格された。
その後の2戦ではチームメートのカルロス・サインツを上回ったが、それ以降のレースではすべてチームメートに大きく負けている。ポイントもトロロッソ降格後はわずかに2ポイントしか獲得できておらず、一方のカルロス・サインツは26ポイントを稼いいる。このような結果を踏まえて、レッドブルでは2017年はダニール・クビアトとの契約を延長しないことを決めたと報じられている。先週末に行われたF1ドイツGP予選でも。ダニール・クビアトは、カルロスサインツが13番手だったのに対し、19番手と大きく差をつけられた。しかし、決勝では4つ順位を上げて、カルロス・サインツに続く15位でフィニッシュしている。F1ドイツGP決勝を終えたダニール・クビアトは「クルマの性能は最大限に引き出せたのはいいことだ」「今回のような取り組み方を続けていかないとならないと思っている。うまくいったしね。シーズン後半には状況もかなり好転するはずだと思っている」F1ドイツGPの決勝を迎える前、ダニール・クビアトは、かつてのボスであるレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーとグリッド上で会話を交わしている光景が目撃されていた。クリスチャン・ホーナーはダニール・クビアトを元気づけようとしていたのかもしれない。「クリスチャンを含め、僕を知っている多くの人たちは、ここまでの数週間、僕が自分自身を見失っているようだと見ているみたいだ」「だけど、このような困難な時期は誰にでもあるものだし、昨日の僕もそうだった」予選後に意気消沈していたダニール・クビアトだが、決勝で納得のいく走りができたことで少し自信を取り戻してきたおり、夏休みを転機としてシーズン後半に前向きに臨もうという意識も生まれてきている。「僕は他の誰よりも夏休みを必要としていると思う」とダニール・クビアトは笑みを浮かべながら語った。ヘルムート・マルコが運営責任者となっているレッドブルの若手育成プログラムは、非情とも言えるドライバー人事を行うことで知られている。以前も若手のホープとして考えられていたセバスチャン・ブエミやハイメ・アルグエルスアリをクリスマス時期に解雇したことが大きな話題となった。2014年には、ダニール・クビアトのチームメートだったジャン・エリック・ベルニュも、クビアトよりもポイントを獲得していたにも関わらずシートを喪失している。批判も多いレッドブルのドライバー育成プログラムに関し、ダニール・クビアトはプレッシャーがかなり大きいと認めつつも、「でも、そのプログラムによって僕が強いドライバーになることもできた」と語る。「今、僕はあまり強いとは言えない。数カ月前に起きたことによってね。でも、これは言い訳ではない。最終的には、僕自身がこの状況の中でより強くなる必要がある。簡単なことではないけれど、そうするために全力を尽くさなければならない」
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