コスワースは、ウィリアズムと同じくらい今シーズンの結果に失望しており、状況を改善させるために出来る限りのことをすると誓った。コスワースは、3年ぶりにF1に復帰し、新チームのヴァージン・レーシング、ロータス、HRTにエンジンを供給するだけでなく、ウィリアムズと提携し、F1でのコスワースエンジンのベンチマークとして使うことをことを期待した。
コスワースは、ピークパワーと燃費において約束していた目標は上回っているが、ウィリアムズはドライバビリティとエンジン寿命によるパフォーマンス低下についての懸念を表明している。だが、コスワースは問題に目をそむけるのではなく、改善するために全力で取り組んでいることを認めた。今週末のモナコGPで最初の信頼性アップグレードを投入した。コスワースのゼネラルマネージャーであるマーク・ギャラガーは、状況を改善させるためにウィリアムズからのプッシュを歓迎していており、問題は今後数レースで迅速に良くなるだろうと語る。「我々がウィリアムズと契約した理由のひとつは、ベンチマークとなるチームが必要だったということだ」とマーク・ギャラガーはコメント。「だから、ウィリアムズの開幕5戦での失望は、完全にコスワースと共有されている」「ウィリアムズ・コスワース・パッケージがともに望んでいたことを達成していないので、我々は失望してるし、彼らも失望している」コスワースは、エンジンマッピングの微調整により、ドライバビリティの問題を大きく改善できると考えているが、より大きな懸念は使い込んだエンジンのパフォーマンス低下だと考えている。マーク・ギャラガーは、問題に必要なエンジン変更をFIAに要請する可能性を示唆している。「我々はエンジンライフを通したパフォーマンスの低下をみてきた。我々はそれに対処することができる」「劣化を軽減させられるようにいくつかのコンポーネントの信頼性を補強させることができるかが我々にとって大きな懸念なのは確かだ」「劣化問題は、我々にとって不治のものではない。しかし、ドライバーが新品エンジンを走らせているときは、良いパフォーマンスが見られるが、望んでいたより早いパフォーマンスが落ちてしまう。そして、それは我々が望むものよりも早い。我々はそれに対処する立場にいる」「また、エンジンのいくつかのコンポーネントに問題があることもわかっており、多くのサプライヤーと取り組んでいる。かなり重要な問題なので詳細は述べられないが、ある特定のコンポーネントだ。だが、サプライヤーのひとつがコンポーネントを提供しても、我々はその場所を完全にテストすることができないし、現在それが問題だ。我々は多くの変更を行わなければならなかった」「ウィリアムズのようなチームにとって、パフォーマンスを妨げるものは何であっても深刻なことだ」「非常に良いスタートをしたことで、我々は現在、ウィリアムズのようなチームや表彰台フィニッシュだけに興味を持っているルーベンス・バリチェロのようなドライバーがいかに懸命にプッシュしなければならないかを見ることが最も深い部分だ。我々のエンジンが機能していないどんなエリアであっても、我々はその水準に達しなければならない。プレッシャーはあるが、我々はそれらの問題の多くに取り組まなければならない」問題は、信頼性の分野でのFIAへのアップグレード申請に繋がるかを問われたギャラガーは次のように述べた。「それを言うのは時期尚早だ。確かに信頼性の懸念はある。そして、我々は非常に注意深くエンジンを管理しなければならない」「我々は程度がどうであってもパフォーマンスに妥協はしていないが、エンジンパフォーマンスと劣化、特にエンジンの特定のコンポーネントの状態については見守っていかなければならない」ギャラガーは、コスワースとウィリアムズの両方が改善をもたらすために負担を共有すべきだと主張する。「一緒に取り組む問題だ。例えばエキゾーストは、ウィリアムズのアイテムだ。グローブとともに取り組まなければならない」「最終的なパフォーマンスに関しては、現在ウィリアムズは我々を上位に連れていくポテンシャを持っている。我々は自分自身にプレッシャーをかけるためにウィリアムズを利用している。ウィリアムズが結果を得られないときは、それ自体がプレッシャーになる」「我々にはウィリアムズに協力できる全てをする義務がある。そうあるべき場所に戻ることと、表彰台を争い定期的にポイントを獲ることだ。私にとっては、それは我々の将来を保証し、他チームにもっと多くのエンジンを販売する助けになることだ」