コスワースは、アストンマーティンと提携して共同でF1プロジェクトを進めるための議論を進めていることを明らかにした。アストンマーティンは、2021年の新しいエンジンルールの発展を精査しており、新ルールが大幅にコストを削減することになれば、エンジンサプライヤーとしてF1に参入することを熱望している。
レッドブルは、2018年からタイトルスポンサーとなるアストンマーティンのエンジンを搭載することにオープンな姿勢を見せており、アストンマーティンも将来のレギュレーション下でエンジンを開発することに関して、潜在的なパートナーと議論していることを明らかにしていた。最近、コスワースは、2021年に新しいF1エンジンレギュレーションが導入されても、独立系エンジンサプライヤーとして復帰するには外部からの支援が必要だとして、F1復帰の可能性を否定していた。しかし、コスワースのパワートレイン責任者を務めるブルース・ウッドは、同社がアストンマーティンと提携したいと考えていることを明らかにした。「我々はそのようなパートナーシップで仕事をしたいと思っている」とブルース・ウッドは Autosport にコメント。「我々は長年にわたってアストンマーティンと多くの仕事をしてきた。レッドブル、そして、ヴァルキリーのチームとも非常に密接に仕事をしている。だから、そこには一定のロジックがある」「アストンマーティンは、他社のエンジンにバッジをつける以上のことをしたいと考えていることを非常に明確にしている」「彼らも全てを彼らだけで設計していくことは望んでいないので、そこは自然にフィットするし、そのための議論が行われているのは確かだ」「アストンマーティンとレッドブルは非常に強い関係を築いている。そこで一緒に何かをやりたいという願望があるのは確かだ」コスワースは、フォードと提携して開発したF1エンジンで複数の勝利を収めてきたが、2013年にマルシャへの供給を最後にF1から撤退している。ブルース・ウッドは、コスワースの単独プロジェクトよりも、アストンマーティンやイルモアなど他の利害関係者とパートナーシップでのF1復帰の方が“現実的”な案だと述べた。「もちろん、コスワースは完全に独立しており、我々のナンバーワンテナントとして利益を得る必要がある」とブルース・ウッドはコメント。「ジャガーをF1グリッドに並べるためのコストセンターとしてフォードが所有していた頃とは異なる。利益を生むものでなければならない。他の誰かとコストを共有できれば、それをするのはより簡単であるのは確かだ」「企業として、我々はあらゆる点で他社と競合してきたが、我々全員がそれが全員の利益になることを認識していると思うし、おそらく単独でそれを行うことはできないだろう」F1はまだ2021年のエンジンルールの詳細を確定させておらず、ブルース・ウッドは、早くても2022年までは独立系エンジンが準備されることはないだろうと語る。「多くのスタッフを追加で雇用しなければならないだろうし、インフラも増強する必要がある。それ自体が1年かかる仕事であり、現実的には2021年が2022年になるだろう」「誰もそのようなことは望んでいないだろうが、まったく議論をしないよりはマシだ」「我々の見解では、それをやろうとしている人にとっては巨額の投資になると考えており、おそらく2021年に全てを整えるのは現実的ではないだろう」「だが、だからといってそれを忘れるべきだとは思わない。2022年にどのように機能するかについて考えさせるだけだ」