2024年F1第5戦中国GPが、4月19日(金)~4月21日(日)の3日間にわたって上海インターナショナル・サーキットで開催される。公式タイヤサプライヤーのピレリが2024年中国グランプリのタイヤについて解説した。中国GPが5年ぶりにカレンダーに戻ってきた。F1が上海で開催されたのは2019年が最後で、その際にはモータースポーツ界で最も権威ある世界選手権の歴史における1000回目のイベントを記念するセレブレーションが行われた。
長い中断は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響から正常な状態に戻るのが遅かったためだ。中国GPは20年弱前の2004年9月に第1回のグランプリが開催された。16のエディションはすべて、ヘルマン・ティルケによって設計された上海インターナショナル・サーキットで開催されており、そののアウトラインは、中国語で「上」をの字をモチーフにしている。全長5.451kmのコースには16のコーナーがあり、第1コーナーから第3コーナー、第6コーナーから第14コーナーのように低速コーナーもあれば、第7コーナーから第8コーナーのように高速コーナーもある。長いストレートは2本あり、どちらもDRSゾーンとして使用される。ひとつはスタートからフィニッシュまでのストレートで、もうひとつはターン13からターン14へとわずかにバンクする1kmを超えるバックストレートだ。シミュレーションと過去のデータから、ここでタイヤにかかる横方向と縦方向の力は中程度に分類され、特に左側のタイヤ外側が最も摩耗する。C2がハード、C3がミディアム、C4がソフト。名コンパウンドは2019年と同じ選択だが、シナリオは大きく異なる。5年前はまだ13インチタイヤが使われており、フラットフロアで空力特性も現行車とはまったく異なる先代マシンに装着されていた。実際、ドライバーにとっても、チームにとっても、そしてピレリにとっても、ゼロからのスタートとなる。さらに状況を複雑にしているのは、中国GPがスプリント方式で行われる今季6戦のうちの最初の大会であることだ。フリー走行とスプリント予選は金曜日、スプリントレースと予選は土曜日、そしてグランプリはいつも通り日曜日に行われる。パルクフェルメも変更され、予選とスプリントレースをカバーするパートと、土曜午後の予選前にスタートするパートに分かれる。つまり、金曜日のフリー走行は1時間だけとなり、マシンの正しいセットアップを見つけるため、そして何よりも、最適なコンディションとはほど遠いコースでのロングランでタイヤを評価するために行われる。グリップの面では、2019年以降変更されておらず、使用頻度も非常に少ないコースの進化が非常に大きく、マシンが少しずつ路面をラバーインしていくことになりそうだ。つまり、ドライバーとエンジニアにとって、シミュレーターでの作業は、イベントまでとイベント中の両方で、より重要な意味を持つということだ。スプリント・フォーマットではドライタイヤのアロケーションも変わり、13セットから12セット(ハード2セット、ミディアム4セット、ソフト6セット)となる。4月の上海は気温の変化が激しく、10℃前後の差があり、チームとドライバーが組み立てなければならないパズルに別の変数が追加される。通常、中国GPターン14へのブレーキング、メインストレートでのブレーキング、ターン6へのブレーキングなど、オーバーテイクが可能な場所がいくつかあり、2ストップのレースとなる。鈴鹿でもそうだったように、上海でもアンダーカットはたいてい効果的だ。今年のグリッドを構成する20人のドライバーのうち、上海の表彰台に立ったことがあるのはわずか3人: ルイス・ハミルトン(6回)、フェルナンド・アロンソ(2回)、ダニエル・リカルド(1回)だ。ハミルトンは上海で6回のポールポジションを獲得し、204ポイントを獲得している。チーム別ではメルセデスが6勝でフェラーリの4勝を上回り、レッドブルが2勝を挙げている。実際、セバスチャン・ベッテルがクリスチャン・ホーナー率いるレッドブルに初優勝をもたらしたのは2009年のことだった。
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