シャルル・ルクレール(フェラーリ)は2026年F1モナコGPで、セーフティカー明けの再スタート直後にクラッシュを喫してリタイアした。母国レースでの表彰台争いを失ったルクレールはレース後、「4輪のうち3輪のブレーキが機能していなかった」と強い口調で不満を訴えた。しかし、その発言に対してフェラーリの長年のブレーキサプライヤーであるブレンボが異例の声明を発表。「本当に驚いている」として、現時点で技術的な結論を出すのは時期尚早だとの立場を示した。
ルクレール「4輪のうち3輪が機能していなかった」ルクレールはカナダGPからブレーキの問題を訴えており、モナコ週末でも同様の不満を抱えていた。レース終盤、セーフティカー明けの再スタート直後にクラッシュしてリタイアした後、ルクレールはその原因について詳細に説明した。「4輪のブレーキのうち、3輪が機能していなかった」「F1マシンでは決して良いことではない。左フロントだけは正常だったが、右フロントは半分しか機能していなかったし、リアの2輪はまったく機能していなかった」「まったく機能していなかったというのは、データ上でも減速がゼロだったということだ。まるでキャリパーが付いていなかったかのような状態だった。かなり大きな問題だ」さらにルクレールは、フェラーリにはすでに対策が存在すると明かした。「解決策はチーム内にある。次戦スペインGPからはルイス・ハミルトンのブレーキ仕様に変更するつもりだ。それが前進につながることを願っている」「本当に悪夢だった」モナコでのリタイア直後には「自分がまるで愚か者みたいに見えてしまった」とも語っており、普段は技術的な問題を公に語ることの少ないルクレールとしては異例の踏み込んだ発言だった。ブレンボは異例の声明「本当に驚いている」こうした発言を受け、ブレンボはCrash.netに対して公式声明を発表した。同社はまず、フェラーリとの関係が半世紀以上続いていることを強調した。「ブレンボ・グループは、シャルル・ルクレールがF1モナコGP後に行った発言に本当に驚いている」「ブレンボとスクーデリア・フェラーリのパートナーシップは50年以上続いており、グループ傘下のAPレーシングのクラッチやオーリンズのダンパーにも及んでいる。これは長年にわたる協力関係の強さを示している」そのうえで、現時点では問題の原因は特定できていないと説明した。「現時点で、シャルル・ルクレールが経験した問題の原因を我々は把握していない」「利用可能なデータの分析が完了する前に、最終的な技術的結論を導くのは時期尚早だと考えている」「このようなケースでは、チームのエンジニアとともにテレメトリーデータを検証し、問題の発生源を正確に特定する必要がある」フェラーリとブレンボの見解に温度差ブレンボは声明の中で、自社製品が現在F1全チームで使用されていることにも言及した。「今日のF1において、ブレンボはブレーキ技術の基準となっており、グリッド上のすべてのマシンに採用されている」「各チームは長年にわたり、信頼性、革新性、そして世界最高レベルの性能を評価してブレンボ製品を選び続けている」今回のケースでは、ルクレールが事実上ブレーキシステムを原因として名指しで問題提起した一方で、ブレンボは原因特定前の断定を避ける姿勢を示している。フェラーリは記事掲載時点でブレンボの声明に対する公式コメントを出していないが、モナコGPで浮上したブレーキ問題は、スペインGPを前にチーム内部で大きな検証テーマとなりそうだ。【関連】・シャルル・ルクレール F1モナコGPで怒り「まるで僕がバカみたいに見える」