スクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレールは、土曜日に行われたF1イギリスGP予選で、チームメイトのカルロス・サインツがフェラーリのピットウォールの指示に従わなかったとみられるアクシデントに明らかに不満を抱いていた。Q1終了時点で予選通過を逃すリスクを抱えていたサインツは、これ以上のアクシデントや雨に阻まれる前に予選を終えて最後のフライングラップを刻もうと決意した。
ケビン・マグヌッセンの故障で赤旗中断となった後の再スタートでは、ピットレーンでルクレールの前に並んだが、チームの決まりではルクレールが前にいるべきだった。「ピットレーンでは、常にマシンを同時に出そうとしているし、これは予想していたことだけど、管理した方がいい」とルクレールはメディアに語った。「僕が先に出るか後から出るかか、カルロスが先に出るか後から出るか、どちらを優先するかを決めるレースがある」「ここで僕には選択権があり、先に出ることに決めていた。その後、最後はタイミングが非常に厳しくなり、フラッグ前に抜くかどうかを判断するのは非常に難しかったと思う」チームはサインツにルクレールの先行を認めるよう明確な指示を出し、サインツはそれを実行した。しかし、タイヤ温度の低下を恐れたサインツは、その後トラック上でチームメイトを追い抜いた。このときサインツは、ルクレールをパスさせるようにというチームオーダーに疑問を呈し、カットに間に合わないリスクのほうが大きいと指摘していた。「僕にそれを求めのは少し不公平だ」とサインツはフェラーリのピットウォールに向かって文句を言った。「タイヤの温度が犠牲にしろと? でも、とにかく、どうでもいい。それに僕は4番手で彼は3番手だ。僕のほうが危険だ」その後再びルクレールを追い抜いたとき、最初の要求に腹を立てていたことを否定した。「腹を立てているわけではない」とサインツは主張した。「チェッカーフラッグのせいでQ1敗退のプレッシャーのかかる瞬間だった」「最終コーナーで待っていたんだけど、ある時点で1周するために行かなくちゃいけなかった。でも、今回はシャルルが優先権を持っていた」「ラップインしなければならなかった。ああでもしなれば、ラップインはできなかった」サインツは、予選走行の準備をする際にトラック上で先行車を追い越さないという「紳士協定」を尊重しなかった周囲のクルマに責任があると語った。「問題なのは、後続が僕たちを追い抜き始めたことだ。つまり、すべての車の間に4秒の差を与えたら、ラップインできなかった。紳士協定はもう存在しないし、完全に忘れ去られている」ルクレールは抜かれたことに対して『ナイス、カルロス、ナイス、最終コーナーでのオーバーテイク』と辛辣な言葉で反応したが、それが意図していたより敵意的に聞こえたと認めた。「もちろん、車内ではアドレナリンが出ているし、あの時点ではうまくいくかどうかは分からなかった。無線メッセージはおそらく本来よりも少し攻撃的だったはずだ」とルクレールは語った。「理想的ではない。それについては話し合うつもりだけど、影響はなかったので大したことはない」ルクレールは2番手、サインツは12番手でQ1を通過し、それぞれ4番手と5番手で予選を終えた。「ターン15でグリップを失ったため、Q3では完璧なラップをまとめることができなかった。そのため、今日はフロントローのポジションは不可能だった」とルクレールは語った。「FP2を逃したため、レーストリムデータは手元にないえど、それ以降のすべてのセッションを最大限に活用して、まずまずのスタートポジションにいるので、明日はすべてが可能だ」「周りのマシンといいバトルが期待できるし、激しいレースになると思う。いい結果を持ち帰るために全力を尽くす」とサインツは付け加えた。 この投稿をInstagramで見る FORMULA 1®(@f1)がシェアした投稿