カルロス・サインツJr.は、F1ベルギーGPのフリー走行3回目(FP3)でマックス・フェルスタッペンとの接触寸前となったインシデントについて、FIA(国際自動車連盟)の審議を受けた結果、「これ以上の措置は不要(No Further Action)」との裁定を受けた。ルイス・ハミルトン(フェラーリ)がターン13(ファーニュ・シケイン出口)でクラッシュしたことにより、現場にはダブルイエローフラッグが提示された。
その区間で減速したフェルスタッペンの直後を走行していたサインツJr.は急ブレーキを強いられ、タイヤをロックさせながら回避行動を取る場面が発生。両者はFP3終了後にスチュワードへ召喚されていた。サインツJr.とフェルスタッペン双方が驚きを証言サインツJr.はチーム無線で「前のクルマが急にブレーキを踏んだ」と訴えた一方、フェルスタッペンも「何なんだ? ダブルイエローなのに、後ろのクルマが危うく追突するところだった」と驚きを口にしていた。スチュワードは両ドライバーとチーム代表から事情を聴取し、ポジショニングシステム、マーシャリングシステム、映像、テレメトリー、チーム無線、オンボード映像を精査した。ダブルイエロー区間で十分な減速を確認スチュワードによると、両車ともダブルイエロー区間の約80メートル手前から減速を開始していた。ただし、フェルスタッペンのブレーキがサインツJr.の予想よりも強かったため、サインツJr.は右側へ回避しながらタイヤをロックさせたものの、フェルスタッペンを追い越すことはなかった。両者とも「相手の動きに驚いた」と証言しており、フェルスタッペンはサインツJr.が急速に接近したことに、サインツJr.はフェルスタッペンの減速が想定以上だったことに驚いたと説明した。「違反なし」と判断し処分を見送りスチュワードは、ダブルイエロー区間では「速度を大幅に落とすこと」が義務付けられている一方、その減速を区間の手前で完了させることまでは規則で明記されていないと説明した。審議では、サインツJr.はダブルイエロー区間へ進入する時点で十分に速度を落としており、その後も低速を維持していたことを確認。そのため規則違反には当たらず、タイヤロックは両車の減速タイミングに関する認識の違いが原因だったと結論づけた。この判断により、サインツJr.に対する追加の処分は科されず、「これ以上の措置は不要」との裁定が下された。