ウィリアムズのドライバーであるカルロス・サインツJr.は、F1チャンピオンシップにおいて唯一「嫌い」だと感じているのが、その極端な“政治的”側面であると語った。2025年シーズンの開幕に先立ち、サインツはフェラーリから追われる形でウィリアムズへ加入。後任には7度の世界王者ルイス・ハミルトンが就任し、サインツにとっては思いがけない決定だったという。その後、他チームとの交渉を経て、最終的にグローブのチームに落ち着いた。
サインツはポッドキャスト番組『High Performance』に出演し、F1がいかに政治的なスポーツであるかを実感したと語った。「F1ほど政治的なスポーツは他にないと思う」とサインツは述べた。「もちろん、サッカーにも政治的な要素はあるけど、F1には到底及ばない。F1には、僕には理解できないレベルの政治がある。それが、このスポーツで唯一嫌いな部分なんだ」さらに詳しく問われると、サインツは次のように説明した。「チームが2つのシートに誰を乗せるかを決める際、“理にかなっていること”が、必ずしも“正しいこと”とは限らないんだ。理にはかなってる、でも正しくない。背後にはスポンサーや資金、いろんなものが絡んでいて、それがドライバーをより魅力的に見せたりもする」「純粋にパフォーマンスだけで決まるわけじゃない。パフォーマンスは全体の80%を占めるけど、残りの20%は必ずしも速さや実力じゃない」「たとえば、自分が他のドライバーと同じくらい速かったとしても、その20%の差が選ばれるかどうかを分ける。こういうことが起きるのはF1だけなんじゃないかな」現在30歳のサインツは、この“政治”に対して不満を抱えつつも、F1への情熱を失ってはいないと明かした。「このスポーツの政治的な部分は嫌いだけど、それでもF1は僕の愛するスポーツなんだ。完璧なものなんてないし、このスポーツにも完璧じゃないところがたくさんある。でも、これが僕の人生だし、これからもここにいたい」「僕が気に入ってる言葉のひとつが“やるしかない”ってやつなんだ。ただやるしかない。誰が気にする? ただやるんだよ。悩んだり落ち込んだりしても意味はない。次のこと、次の目標に向かって前に進むだけさ」
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