マクラーレンF1のカルロス・サインツは、ジョージ・ラッセルのメルセデスF1でのデビュー戦で2番グリッドを獲得したことは、チーム間に大きなパフォーマンス差が存在することで“F1に何が欠けているか”を示したと考えている。ジョージ・ラッセルは、新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役として急遽メルセデスF1からF1サヒールGPに参戦。いきなり乗った最強マシンで、ポールポションのバルテリ・ボッタスから0.026秒差の2番グリッドを獲得した。
2021年にフェラーリへの移籍が決定しているカルロス・サインツは、ジョージ・ラッセルのパフォーマンスは、才能のあるドライバーが速いマシンに乗れば上位グリッドを達成できることを強調しているとして、F1は2022年の新レギュレーションでそれを解消する必要があると語った。「とにかくF1に欠けているものを示したと思う。2秒間隔のマシンがあれば、才能のあるドライバーがグリッドにいれば、グリッド全体が0.3秒以内に収まる可能性がある」とカルロス・サインツは語った。「毎週末15番手を戦っているドライバーが、突然レースに勝っているマシンに乗って、ポールポジションから0.02秒遅れにいるのを見るのは残念なことだ」「これはF1に欠けているものを示していると思うし、フィールドをもう少し平準化し、ドライバーがより大きな違いを生むことができれば、はるかに素晴らしいショーを生み出すことができると思う」「現時点では、ペースが1~2秒も違っていれば、最後の0.2秒の違いをドライバーが生み出していたとしてもあまりわからない」チームメイトのランド・ノリスもカルロス・サインツの意見に同意するが、今回2人のメルセデスドライバーの差が小さかったのは、今週末の舞台となっているバーレーン・インターナショナル・サーキットの“アウタートラック”の結果だと考えている。「僕たち全員が、マシンを非常に速く走らせることができる。ジョージにたまたま合うマシンだったのかもしれないし、他の多くのドライバーにも合うかもしれない」とランド・ノリスは語る。「チャンピオンシップに勝ちたければ、メルセデスにいる必要がある。多くのドライバーが似たようなことができると思うし、レースによってはバルテリと戦ったり、ルイスと戦える可能性があると思う」「でも、ルイスには多くの特徴がある。週末の大部分でポールを獲得することができ、間違いなく完璧なレースを行うことができる一貫性などは、彼の印象的な特徴だ」「アブダビでは少し違ったストーリーになるかもしれません。今回は4つのコーナーしかないトラックだ。ドライバーが新しいマシンに飛び乗って、何か特別なことをするのが少し簡単なトラックがあるとしたら、おそらくここだ」「だから、ジョージが来週末もアブダビでメルセデスにいるか、同じ話になるかどうか、彼がさらに速くなるかのか、もしくは、彼がそうならずにもう少し苦労することになるのかを見るのは興味深いだろう。彼はバルテリのようにメルセデスを熟知していないからね」