2022年F1第9戦カナダグランプリ 決勝でのタイヤ戦略をF1公式タイヤサプライヤーのピレリが解説した。カナダグランプリは、ポールポジションからスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが2ストップ戦略で優勝した。ファステストラップは、フェラーリのカルロス・サインツが記録した。サインツも2ストップ戦略を採り、フィニッシュまでフェルスタッペンを猛追した。
バーチャルセーフティカーとセーフティカーの導入が戦略に影響を及ぼした。フェルタッペンは、バーチャルセーフティカー導入周回中に1回目のピットストップを行った。サインツは、セーフティカー導入周回中に2回目のピットストップを行い、セーフティカー終了後、フェルタッペンの直後から再スタートを切り、エキサイティングなフィナーレを演出した。昨日の豪雨後、モントリオールの天候は回復し、今日のコンディションは、金曜日と同様の気温25度、路面温度40前後だった。P Zeroホワイト・ハードでスタートした5名以外は、予想どおりP Zeroイエロー・ミディアムタイヤでスタートした。ハードタイヤでスタートしたドライバーには、フェラーリのシャルル・ルクレールも含まれていた。後方グリッドからスタートしたルクレールは、5位でフィニッシュした。【ハードC3】低いデグラデーションレートで素晴らしい耐久性を示した。最も注目すべき例は、ハードタイヤで62周を走行したハースのケビン・マグヌッセンだった。ハードでスタートした5名中の4名が1ストップで完走した。ほかの完走者は2ストッパーだった。【ミディアムC4】スピードとデグラデーション間の堅実なバランスを示した。ミディアムでスタートしたアルピーヌのフェルナンド・アロンソは、ポジション維持を狙って28周のオープニングスティントを走行した。【ソフトC5】ソフトは、ミディアムよりもラップあたり0.5秒以上速い性能を示していたが、グレイニングのリスクが存在する今日の『グリーン』な路面での登場機会はなかった。マリオ・イゾラ(ピレリモータースポーツディレクター)「ここカナダで、全体を通して我々の新型18インチタイヤによる接戦が見られたことを嬉しく思います。いずれも2ストップ戦略ながら、イエローフラッグに伴ってピットストップのタイミングが微妙に異なるフェルスタッペンとサインツの戦略が、最後までスリリングな戦いを盛り上げました。P Zeroイエロー・ミディアムとP Zeroホワイト・ハードタイヤは、ドライバーたちが終始ハードにプッシュすることを可能にし、優勝争いの激戦や、シャルル・ルクレールによる後方グリッドからの素晴らしい追い上げに貢献できたと思います」
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