元F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンは、マクラーレンでチームメイトとしてレースをしていたルイス・ハミルトンが、今では完全に新しいレースクラフトを身に着けていると語る。ジェンソン・バトンは、ブラウンGPでタイトルを獲得した翌年の2010年にマクラーレンに加入し、2012年末までルイス・ハミルトンとチームを組んでいた。
当時と比較して、現在支配的なメルセデスでレースをするルイス・ハミルトンは、まったくの別人のようだとジェンソン・バトンは語る。ジェンソン・バトンによると、マクラーレン時代はルイス・ハミルトンは予選では“稲妻”のように速かったが、レースではそこまで圧倒的ではなかったが、今では全く異なるレース運びを見せるようになっていると語る。「彼のレースペースをバルテリ(ボッタス)と比較すると、ルイスは僕が知っていたドライバーとは異なるルイスだ」とジェンソン・バトンは CollectingCars のポッドキャストで語った。「僕が知っているルイスは、バルテリがそうであるように予選で稲妻のような速かった。レース中も彼は速かったし、優位に立っていることもあったけど、多くの場合、彼はミスを犯したり、AからBにできるだけ早く行く方法を理解していなかった」「彼はすべてのラップでできるだけ速く走ろうとしていたし、タイヤを破壊し、燃料を使いすぎ、間違った戦略を選択していた」「でも、今では完全に異なるルイスだ、彼はもうそんなことはしていない。マックス・フェルスタッペンも彼をプッシュできていないし、彼をプッシュしていたニコ・ロズベルグもいないこともあるけどね」ルイス・ハミルトンは2008年にマクラーレンで1回のF1ワールドチャンピオンを獲得しているが、ジェンソン・ボタンは、2人が金メダルを奪うのではなく、片方が脇役を演じていれば、どちらかがマクラーレンでタイトルを獲得できていたと感じている。「彼は予選で僕を打ち負かした。彼は僕よりも多くのレースに勝った。僕は8レースに勝ち、彼は10レースに勝ったと思う」とジェンソン・ボタンは語る。「かなり接戦だった。僕たちは一緒にたくさんの素晴らしいレースをした。僕にとって、彼は予選で僕よりも速かった。彼を数回アウトクオリファイしたけど、そのレースでは本領を発揮できたし、マシンの機能のさせ方、タイヤの機能のさせ方、特に複雑なコンディションでの戦略の機能のさせ方を知っていた」「僕たちの戦いが大好きだったし、彼がチームを去ったときは悲しかった。そして、勝てるマシン、チャンピオンシップを獲得できるマシンで彼とレースを機会があればとよかったのね。僕たちはチャンピオンシップに勝つには十分ではなかった」「でも、公平に見て、僕たちの1人がもう1台のマシンに乗っていなければ、僕たちはチャンピオンシップに勝った可能性がありる。僕たちはお互いに非常に多くの勝利を収めていた」「ある年、僕たちは6つのレースに勝った。3勝ずつだ…もう一人がそこにいなかった場合を想像してみてほしい」したがって、そのことを念頭に置けば、ルイス・ハミルトンのナンバー2としてバルテリ・ボッタスを起用しているメルセデスのアプローチは理にかなっている。「これから何年もの間、誰もメルセデスを倒せるとは思わない」とジェンソン・バトンは語った。「なんてチームだ! ルイスが成し遂げたことは驚異的だけど、チームもすごい。彼らは2014年以来、ハイブリッド時代のすべての年でタイトルを獲得している」ジェンソン・バトンは、メルセデスがブラウンGPを買収した2010年にメルセデスをドライブしていた可能性があるが、当時バトンはチームを離れてルイス・ハミルトンとチームメイトとして戦うことを選んだ。「チャンピオンシップを獲得した後、ロス・ブラウンとホテルの部屋で話し合ったことを覚えている。僕たちはドバイにいて、そこでじっくりと2010年について話し合った。彼は『ニコ・ロズベルグがチームメイトになるだろう』と語った。メルセデスはチームを購入する予定だったけど、チームに資金を提供するつもりはなかった。チームを購入して、スポンサーマネーに頼ろうとしていた」「『それはちょっと面白いかも』と思ったけど、マクラーレンはシーズン終盤に力強くなっていたし、予算があり、何年にもわたって勝ってきた歴史を見ることもできたので、僕にとってはメルセデスは適切な場所ではないと感じた」
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