岩佐歩夢は、FIA フォーミュラ2選手権 第12戦 オランダのフィーチャーレースを13位で終えた。午前10時00分、直前まで降っていた雨は上がったものの、コースにはところどころウエット箇所が残り、難しい状況となりました。気温16℃、路面温度17℃のコンディションで、セーフティカー先導によるフォーメーションラップがスタート。
レッドブルF1の育成ドライバーである岩佐歩夢(DAMS)は、6列目12番グリッドからのスタート。多くのマシンはドライタイヤを選択し、波乱が予想される展開。まず、スタート前の加速段階で1台がコントロールを失いスピン。ローリングスタート直後のターン1で上位陣にアクシデントが発生。数台がスピン、コースオフし、セーフティカーが導入される。岩佐はこのアクシデントを回避し、8番手で1周目を終える。4周目にリスタートが切られ、再開直後のターン1で岩佐歩夢は前車のインを果敢に攻めてオーバーテイクを狙ったが、グリップを失いコースオフ。その際にアウト側のマシンと接触し、岩佐に10秒のタイムペナルティーが科された。最後尾でレースに復帰した岩佐は、9周目にピットインしペナルティーを消化。そしてソフトタイヤからミディアムタイヤに交換し、16番手でコースに戻った。10周目にアクシデントが発生し、セーフティカーが導入されると、ほぼ全車がピットインを行った。しかし、ペナルティーの影響もあり、岩佐のポジションは変わらず、16番手から追い上げとなった。不安定なコンディションと抜けないコースのため、前車に迫るもののなかなかオーバテイクができない状況が続き、レースは終盤戦になった。各車タイヤが厳しくなったレース終盤の33周目、35周目、そしてファイナルラップの38周目に、ペースを保っていた岩佐はオーバーテイクを決めて13番手までばん回し、レースを終えた。波乱の展開となったフィーチャーレースで、シリーズランキング上位陣にリタイアが続出した。岩佐もノーポイントに終わったが、シリーズランキングは3位をキープしている。ウエットが混じるコンディションで波乱のレース展開に。12番手スタートの岩佐は、アタックでコースオフし13位に終わる「スパと同じようなミスをしてしまい、自分に対して怒りしかないです」と岩佐歩夢はコメント。「ミスをした理由はあるのですが、それは言えないことなので勘弁してください。今はその原因もクリアになっているので、改善点として活かしたいと思います」「それ以外の部分では、自分のペースやマシンのポテンシャルなども悪くはなかったと思いますが、うまくまとめきれなかったという反省はあります」「やはり課題は予選で、順位がよくないとレースにおいても悪循環になってしまうことはわかっているので、次に向けてできることをやりきり、しっかり準備したいと思います」「今回、ランキング上のライバルのリタイアが多かったものの、自分としてはまったく意識しておらず、自分のミスの後に起こったことでもあるので、ポイントについては何も考えていなかったです。それよりも、まず自分たちができることをちゃんとやることが重要なので、改善点を見つめ直して、次戦に備えたいと思います」