アイルトン・セナの出棺、付添人の配置でひと騒動

3度のワールドチャンピオンであるジャッキー・スチュワートは、1990年のタイトル争いでアイルトン・セナが最大のライバルであるアラン・プロストに故意に接触してタイトルを確定させたと非難してセナと口論になった。ジャッキー・スチュワートは、先週イモラで行われたアイルトン・セナ没後20年追悼式典で「あなたとは二度と口を利かない」と伝えられたことを明かしている。シャッキー・スチュワートは、1年後にアイルトン・セナと仲直りをしたと主張。また、アラン・プロストも引退した1994年にはアイルトン・セナとの確執は和らいでいたという。それでも、ベティーズ・アスンサオンは、葬式に到着したときにジャッキー・スチュワートとアラン・プロストが棺の先頭にいることがわかったときはひどく不快感を覚えたと述べた。ベティーズ・アスンサオンは、友人や家族、国際的なゲストを都市からモルンビー墓地へ案内などをしていたため、少し遅れて葬儀会場に到着した。「F1でのアイルトンの親友であるゲルハルト・ベルガーが私のところに駆け寄ってきて、『ベティーズ、何とかしてくれ』と叫んだんです」とベティーズ・アスンサオンはその時のことを語った。「誰かに聞いたが、アランとジャッキーが棺の先頭らしい。それではワールドタイトルの順番じゃないか！」とベティーズ・アスンサオンはゲルハルト・ベルガーの言葉を思い出した。「これは変えなければならない。彼らはアイルトンの人生で最も彼に嫌われていた二人だ」とゲルハルト・ベルガーはベティーズ・アスンサオンに話したという。「彼（ベルガー）はショックを受けていましたし、率直に言って私もそうでした。胃が痛くなりました」「私はすぐに墓地の門のところまで引き返しました。途中でルーベンス（バリチェロ）のマネージャーで親友のジェラルド・ロドリゲスにばったり合いました」「私は『信じられない。ジャッキー・スチュワートとアラン・プロストが一番前になっている、アイルトンは棺の中で背中を向けてしまう！』と彼に言ったんです」「私の心の中ではゲルハルトが一番前にいるべきなのは間違いのないことでした。彼はアイルトンの全盛期の大部分でサーキットの内外でもずっと彼と一緒でしたからね」ベティーズ・アスンサオンは、ゲルハルト・ベルガーの隣にエマーソン・フィッティパルディがくるように調整を行ったという。最終的に、アラン・プロストはフィッティパルディの後ろとなり、ジャッキー・スチュワートはさらに2列後方に下げられた。「私はドライバーたちがいるところに戻り、最初にどういう順序が設定されていたのかなど何も知らないふりをしていました」「彼の友人を助け、何のためらいもなくその判断をした私を見て、アイルトンもきっと満足してくれたと思っています。彼もそういう人でしたから」