2025年のF1第11戦オーストリアGPは、チャンピオン争いの勢力図に影響を与える一戦となった。マクラーレンが今季4回目となる1-2フィニッシュを飾り、タイトルへの意欲を改めて示す結果となった一方で、レッドブルは地元グランプリでまさかのノーポイント。長く続いたポイント連続獲得記録が、ついに77戦でストップした。
波乱の幕開けとなったこのレースでは、序盤から接触やリタイアが相次ぎ、ゴールライン直前まで順位争いが激しく展開された。歴史的記録の誕生と崩壊、若手勢の躍進、そしてトップ争いの緊張感が交錯したこのレースでは、多くの重要な統計が生まれた。■ マクラーレンは2025年シーズン4回目となる1-2フィニッシュを記録。これは2007年以来、最多となる数字。■ ランド・ノリスにとっては通算7勝目。■ レッドブル・リンクにおけるマクラーレン最後の勝者は、2001年のデビッド・クルサード。■ マクラーレンでちょうど7勝を挙げているのは、ノリスとピアストリの2名のみ。■ オスカー・ピアストリはオーストリアで2年連続の2位表彰台。■ フェラーリのシャルル・ルクレールは3位でフィニッシュし、過去4戦で3回目の表彰台獲得。■ レッドブル・リンクでの5度目の表彰台となり、これはルクレールにとって最多のサーキット。■ チームメイトのルイス・ハミルトンは4位となり、今季自己最高位タイ(イモラGPでも4位)。■ ハミルトンは2024年の同レースでもメルセデスから4位で完走している。リアム・ローソンはキャリア最高位を記録した2人のドライバーのうちの1人■ メルセデスのジョージ・ラッセルは5位でフィニッシュ。モナコ(11位)を除き、今季すべてのレースで入賞。■ レーシングブルズのリアム・ローソンが6位でチェッカーを受け、自身のF1キャリアベストリザルトを更新。■ アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、カナダGPに続く連続7位入賞。■ キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトは8位で初のF1ポイントを獲得。■ これはザウバーにとって、2001年にキミ・ライコネンが4位を記録して以来、レッドブル・リンクでの最高成績。■ チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグは、最後尾からスタートし9位までポジションを挽回してポイントを獲得。■ ヒュルケンベルグは2022年のボッタス以来となる、3戦連続入賞を記録したザウバードライバーとなった。■ チームとしてのダブルポイントフィニッシュは、2023年のカタールGP以来となる。キック・ザウバーにとって好調な一日 2025年初のダブル入賞を達成■ ハースのエステバン・オコンは10位でフィニッシュし、今季5回目のポイントを獲得。■ レッドブルの角田裕毅が16位で完走(最下位)、フェルスタッペンは1周目にリタイア。これにより、レッドブルの77戦連続ポイント記録が途切れた(F1最長記録はフェラーリの81戦)。■ ウィリアムズのアレックス・アルボンとカルロス・サインツはともに完走できず、チームとしては2024年サンパウロGP以来のダブルDNF/DNSとなった。■ アルボンはこれで3戦連続のリタイア。■ フェルスタッペンがF1で最後に1周目でリタイアしたのは2021年シルバーストンでのメルセデスとの接触であり、今回もメルセデスとの接触が原因だった。■ 今回のリタイアにより、フェルスタッペンは31戦連続ポイント獲得記録が終了。過去75戦中74戦でポイントを記録していた驚異的な安定性にも終止符が打たれた。■ メルセデスのキミ・アントネッリはF1デビュー後初のオープニングラップでのリタイア。チームとしては2023年カタールGPのハミルトン以来の1周目リタイア。■ アントネッリは、直近5戦のうちポイントを記録したのはカナダGPの表彰台のみとなっている。