2020年のF1世界選手権の開幕まで2週間となったが、いまだF1オーストラリアGPが開催されるかどうかは不透明な状況となっている。世界中のスポーツは、新型コロナウイルスの感染拡大によって混乱している。モータースポーツ界もそれは同じでFIM(国際モーターサイクリズム連盟は3月1日(日)、イタリアの渡航者の14日間の検疫措置が課せられることを理由に開幕戦カタールGPのMotoGPクラスを中止することを決定している。
現時点では、F1はオーストラリアGPについて予定どおりに進めている。F1オーストラリアGPの責任者を務めるアンドリュー・ウェスタコットは、政府から“指導”は受けているものの、少なくとも今のところはレースをキャンセルする予定はないと語る。「オーストラリアグランプリ・コーポレーションは、各イベントで堅実な健康、安全、および緊急管理の取り決めを実施している。この問題に対処するために、保健機関および関連する政府および緊急サービス組織と協力して作業を続けている」とアンドリュー・ウェスタコットは Foxsport に語った。「我々はグランプリまでの状況を注意深く監視し続け、ビクトリア州および国家最高保健責任者、オーストラリアの健康保護主任委員会を含む専門家から指導を受けている」「F1はオーストラリアGPが進行中であることを確認しており、今後1週間から2週間でメルボルンにチームを歓迎することを楽しみにしている」 オーストラリアのグレッグ・ハント保健相は、同国は通常のビジネスに取り組むべきだと述べている。「中華レストラン、サッカー、またはグランプリに行こう」とグレッグ・ハント保健相は呼びかけた。しかし、パドックの誰もが次に何が起こるかについて確信はない。「僕たちはメルボルンにいると思います」とフェラーリのセバスチャン・ベッテルは語る。「いずれにしろチケットを持っているしね」だが、特にフェラーリ、アルファタウリ、ピレリを含むスポーツのイタリアの部隊にとっては別の話だ。オーストラリアに入国するイタリア人の中には、2週間の隔離期間を強いられている人もいる。フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、フェラーリがメルボルンに向かう前にまずは明快さを望んでいると語る。「従業員を保護する必要がある」とマッティア・ビノットは語る。「何ができるのか、状況がどうなるかについて飛行機で知るわけにはいかない」ファエンツァを本拠地とするアルファ・タウリのF1チーム代表フランツ・トストは、イタリアのチームがオーストラリアから締め出された場合、他のチームもそれに追随すべきだと考えている。「一部のチームがレースできない場合、シーズンを開始することは不公平だと思う」とフランツ・トストは語る。。これまでオーストラリア、バーレーン、ベトナムは進める主張してきたF1のCEOを務めるチェイス・キャリーも、“ハードル”があるかもしれないことを認めている。だが、チェイス・キャリーは、シーズンが5月のザントフォールトまで開始できないかもしれないという憶測についてコメントは控えた。「我々は乱暴な憶測には注意を払っていない」とチェイス・キャリーは語る。「我々は完全な世界選手権になることを目指して取り組んでいる」しかし、現状では、スタッフがヨーロッパからオーストラリアに向かう必要がある数日前まで何が起こるのか誰にもわからない。「僕たちは数日待たなければならない。そうすれば、もう少しわかってくるだろう」とセバスチャン・ベッテルは語った。マクラーレンのカルロス・サインツは「突然すべてがストップし、全世界が旅行をストップしたり、人々が一日中家にいなければならなくなったら、それはショックだと思う」と語る。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは「F1とFIAがどのような決定をするのかを見るつもりだけど、現時点では誰もがオーストラリアに行くことができるかどうかを待っている」と語った。