フォーミュラEの開幕戦が香港で開催され、土曜日に行われたレース1で、ダニエル・アプトが5位に入った。昨年のチャンピオンのルーカス・ディ・グラッシは、セバスチャン・ブエミと衝突し、ポイントを獲得することはできなかった。一方、翌日曜日のレース2ではアプトはレースでは圧倒的な強さを見せたにもかかわらず、チームの管理上のミスが原因で勝利を剥奪されてしまった。Team Audi Sport ABT Schaeffler(チーム アウディ スポーツ アプト シェフラー)は、レース失格に対して異議を申し立てる意向を通知した。
土曜日レース1Team Audi Sport ABT Schaefflerのニューマシン、Audi e-tron FE04は、スタートから素晴らしい走りを見せたものの、アウディの両ドライバーは運に見放されてしまう。予選が赤旗中止になったため、アプトとディ・グラッシは、それぞれ4番および6番グリッドからの再スタートとなった。大荒れとなったこのレース1で、アプトは表彰台圏内を順調に走行していたが、ピットストップで大きくタイムをロスし、9番手に後退してしまう。その後アプトは、5位までポジションを上げる。「明るい面に目を向ければ、マシンが非常に速いということです」と、新たにアウディ ファクトリー ドライバーとなったダニエル・アプトは語った。一方ディ・グラッシは、レース序盤で、最大のライバルであるブエミと激しい6番手争いを繰り広げた。しかし、ブエミがディ グラッシにアタックした際に接触し、右リヤ サスペンションにダメージを負ってしまう。そのため、ディ・グラッシは、早い段階で2台目のマシンに交換を余儀なくされ、最終的に周回遅れの18位でフィニッシュした。日曜日レース2レースは大波乱の展開となり、アウディにとって残念な結果で終わることになった。レース後の車検において、アプトの車両が、テクニカルパスポートとマシンの部品番号が違っていることを指摘された。これにより、部品が同一であり完全にホモロゲーションに準拠しているにもかかわらず、レース結果からの除外が決定された。「ダニエル・アプトは、2日間ともに素晴らしい走りを見せて、勝利に値する活躍をしました。疑惑の対象となっているのは、私たちに何のアドバンテージももたらさない、マシンの部品番号の管理ミスです。私たちは、すべての詳細を明確にすることを望んでいます。そのため、異議を申し立てることを発表しました。」と、Team Audi Sport ABT Schaefflerのチーム代表を務めるアラン・マクニッシュは語る。またディ・グラッシのマシンにはバッテリーの問題が発生して、週末の2レースともにポイント圏外での完走となった。「2日間のレースで、力強いパフォーマンスを見せることができたことが今回の収穫です。しかし、日曜日の夜に起ったことは想定外でした」と、アウディ モータースポーツ代表のディーター・ガスはコメントした。
全文を読む