アウディF1は、チーム代表ジョナサン・ウィートリーが即時退任すると発表した。退任理由は「個人的理由」とされており、開幕からわずか2戦での異例の離脱となった。ウィートリーは2025年にキック・ザウバーへ加入し、2026年からのアウディF1ワークス体制移行に向けた中核人物としてチームを率いてきた。だが、新レギュレーション初年度のシーズン序盤というタイミングでの退任は、パドックに大きな衝撃を与えている。
アウディF1は声明で、今後の組織体制に大きな変更を加える方針を明らかにしたうえで、今回の人事について説明している。「個人的理由により、ジョナサン・ウィートリーは即時にチームを離れることになった。チームはプロジェクトへの貢献に感謝し、今後の活躍を祈っている」とアウディF1は発表した。今回の退任に伴い、アウディF1プロジェクト責任者であるマッティア・スピーニが、チーム代表としての職責を兼任する。「マッティア・スピーニは引き続きチームを率いながら、チーム代表としての追加責任を担う。2024年の就任以降、彼はチームの変革を主導し、アウディのF1参戦を実現させてきた」とチームは説明した。「チームの将来の組織体制については、今後あらためて定義される予定だ。我々は変化するF1環境に適応しながら前進を続けていく」さらにアウディF1は、メーカーとしての長期的な目標にも言及している。「アウディAGの揺るぎないコミットメントのもと、アウディF1は2030年までに選手権争いに加わることを目指していく」ウィートリーは短期間ながら、チームの競争力向上に貢献していた。ポイント獲得を重ねるとともに、ニコ・ヒュルケンベルグの初表彰台など結果面でも前進を示し、コンストラクターズ最下位からの脱却を主導した。また、ザウバーからアウディへのワークス移行という重要なプロセスを指揮し、アウディとしての初シーズンにおける入賞にも関与していた。ウィートリーのF1キャリアは1990年代初頭のベネトンに始まり、チーフメカニックとして経験を積んだ後、2006年にレッドブルへ加入。スポーティングディレクターとして6度のコンストラクターズタイトルと7度のドライバーズタイトル獲得に関わった。なお今回の退任は、アストンマーティンへの移籍報道が浮上した直後のタイミングでの発表となったが、アウディF1は理由について一貫して「個人的理由」と説明しており、移籍との直接的な関連は明言されていない。