アウディF1は、2026年F1シーズンに向けた最初の公式走行となるバルセロナ・シェイクダウン初日を、技術的な問題により予定より早く終えることになった。新車R26をドライブしたガブリエル・ボルトレトは、月曜日の走行で27周にとどまった。旧ザウバーを母体とするアウディF1にとって、R26は1月9日に同地で初走行を終えていたが、今回が他チームと同時に走る初の公式テストとなった。ところが現地時間11時30分ごろにトラブルが発生し、そのままこの日の走行は終了となった。
ボルトレトは初日を振り返り、「正直に言えば、少し短い一日だった」と述べた。「午前中はかなり良い仕事ができていて、周回を重ねながらいくつかの項目をテストしていた。我々は正しい方向に進んでいたと思う」しかしその後、マシンに問題が見つかり、走行は制限されることになった。「ただ、これはシェイクダウンだし、何が起きてもおかしくない。ここで何かしらの問題が出てくるのは想定内だった。残念ながらいくつかのトラブルが見つかって、午前中の時点でその日の走行を止めることになった。だから今日はあまり走れなかった」それでも、初期段階で問題を洗い出せたこと自体は前向きに捉えている。「でも、これは想定されていたことだ。今ここで全てを見つけておくことで、次のテストやシーズン開幕戦で同じ問題に遭遇しないようにするためだ」短い走行時間でも得るものはあったとボルトレトは強調する。「全体的に言えば、走行できた時間の中で、新しいマシンや新レギュレーション、新しいパワーユニットを体感できたのは良かった。次に自分がドライブする日には、もう少し周回を重ねられればと思っている」さらに、限られた周回数でも学習効果は大きかったと語った。「走ったラップから得られた学びは本当に多かった。パワーユニットやマシンの特性を理解し、どこを改善すべきかをチームにフィードバックできた。正直、やるべきことはまだたくさんある」新チームとしての挑戦に対する高揚感も隠さない。「僕たちは新しいチームで、初めて自分たちのパワーユニットを作っている。だからこそ、あちこちで一歩ずつ前進していく必要がある。でも、この新しい旅の一員でいられることは本当に素晴らしい」走行を止めた判断についても、慎重さを重視した結果だったと説明した。「今日のストップは予防的な判断だった。完全に理解するまで走らないことを決めたし、その上でマシンを再び走らせ、クリーンな走行をしたいと考えている」チーム代表のジョナサン・ウィートリーもまた、アウディF1として初めて本格的に走り出したことへの感慨を語った。「まず第一に、アウディのフォーリングスを身に着けてここに立っていることが本当に素晴らしい。これまで語られてきた“将来のプロジェクト”ではなく、正式なアウディ・レボリュートF1チームとしてここにいる」ガレージや設備の変化にも言及する。「新しいガレージインフラ、新しいピットウォール、新しいピット機材、新しいピットストップ用ガントリー。トラックを見ても、すべてがアウディだと主張している。この短期間でチームが成し遂げたことは本当に驚異的だ」マシンが実際に走る姿を見た瞬間は、特別な感情だったという。「その中で、今日マシンがこのカラーリングでコースを走っている姿を見ることができた。これは本当に“現実とは思えない瞬間”だった」一方で、R26に起きた技術的トラブルについては冷静に説明した。「マシンに技術的な問題があった。それを確認して、コース上でエンジンを止める判断をした。今年はテストの機会が十分にあるし、問題をきちんと理解することを優先した」現在は原因分析を進めている段階だという。「今は慎重に分析を進めている。マシンを整えて、明日の天候次第で走るかどうかを判断する」今回のバルセロナ・シェイクダウンは5日間のうち3日間しか走れないため、天候も含めた判断が重要になる。「ランプランについて言えば、全チームが同じ悩みを抱えている。まず必要なスペアパーツが揃っているか、そして天候がどうかだ」他チームとの会話からも、各陣営が慎重に情報を伏せている様子がうかがえる。「他のチーム代表とも話しているが、誰も手の内は明かしたがらない。僕もそうだ。ただ、いつ走るか、毎日をどう使うかという戦略が非常に興味深い状況になっている」短時間走行に終わった初日だったが、アウディF1にとっては新時代のスタートを実感し、多くの課題と収穫を確認する一日となった。アウディF1は、残るバルセロナでの走行日を通じてR26の信頼性確認と基礎データ収集を進める構えだ。舞台となっているのはバルセロナ・カタルーニャ・サーキットで、2026年F1時代の本格始動に向けた重要な初期ステップとなっている。
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