アストンマーティンは2026年F1バーレーンテストで厳しいスタートを強いられた。ホンダ製パワーユニットに問題が発生し、初日に交換作業を実施。AMR26の極端な冷却コンセプトが、早くも現実的な制約に直面した。バルセロナでの遅れを取り戻すべくサヒールに乗り込んだものの、技術的トラブルが再び走行時間を制限。冷却とパフォーマンスのバランスを探る試行錯誤が続いている。
極限まで絞り込まれた冷却設計AMR26はエイドリアン・ニューウェイ主導のもと、徹底した空力効率を追求したパッケージを採用している。その象徴が、極端に薄いラジエーター・ハウジングと、三角形エアボックスからの限定的な吸気設計だ。しかしその代償として、熱処理能力は極めてタイトなものとなった。初日に確認されたPU関連の異常を受け、チームはエンジンカバーに追加のギル(放熱スリット)を開口。熱気を排出するため、外観上も分かる膨らみが確認された。リア側の排出口もライバルより小さく設計されており、十分な熱放出が難しい状況にある。そのため、過去のレッドブルの処理方法を参考にしながら、別エリアでの放熱経路確保を模索している。PUを守る慎重な走行プログラムランス・ストロールは初日にわずか36周に留まり、他チームと比べても大きく周回数を失った。メインストレートでは最高速300km/hを超えず、回転数も11,000rpm未満に抑制。PUへの負荷を極力回避するプログラムが組まれていた。このアプローチはバルセロナと同様であり、まずは信頼性確保を優先する姿勢が明確だ。ただしその分、純粋なパフォーマンス評価やロングラン比較は後回しとなっている。アロンソが距離を回復初期トラブルを解消した後、フェルナンド・アロンソが走行を再開。前日までを上回る周回を重ね、データ収集に集中した。まずは走行距離を確保し、熱管理の安定性を確認する段階にある。ホンダPUと極端な冷却設計を両立させることができれば、AMR26は大きなポテンシャルを秘める。しかし現時点では、その「呼吸」を確保するための試行錯誤が続いている状況だ。冷却効率と空力効率の最適解を見出せるかが、今後の焦点となる。
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