アストンマーティンF1のチームアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、エイドリアン・ニューウェイ加入による“効果”がすでに現れ始めていると語った。スペイン人で元F1ドライバーのデ・ラ・ロサによれば、ニューウェイが2025年型マシンに与えた影響は現時点では限定的だが、チームの周辺環境には大きな変化が起きているという。
「変化は劇的だ」とデ・ラ・ロサは語る。「ニューウェイが我々に来ると発表されて以来、完全に流れが変わった。アストンマーティンで働きたいという人が急増していて、それは他チームの人材もそうだが、特に大学からの若いエンジニアが目立つ」「これは誰も予想していなかったことだが、今まさに起きている。若いエンジニアたちは、ああいった本物の専門家と一緒に働くことで、より早く学べると感じている」「我々はニューウェイを“勝てるマシンを作る人物”として見てしまいがちだが、重要なのは、彼とともに働きたいと考える“次世代のニューウェイたち”が現れ始めていること。彼らはアストンマーティンの未来を担う存在になる」「大物にばかり目が行きがちだが、チームというのは大物だけでなく、やがてその地位に到達する“名もなき英雄たち”によって勝利を掴むのだ」またデ・ラ・ロサは、現在レッドブルにパワーユニットを供給しているホンダが、すでにアストンマーティンと2026年に向けた共同開発を進めていることも明かした。「我々は毎日ホンダと協力している」とデ・ラ・ロサは説明する。「設計責任者のルカ・フルバットがホンダと日々連携していて、今回初めて自前でギアボックスを設計した。これがエンジンと完全にマッチする必要があるからだ」「アストンマーティンとホンダの間での情報交換は日常的に行われており、我々のエンジニアがホンダに行き、ホンダのエンジニアも我々のファクトリーに来ている。今や誰がアストンマーティンの人間で誰がホンダの人間か分からないほど一体になって作業している」一方、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、アストンマーティンとは対照的に、レッドブルでは逆の現象が起きていると主張した。ドイツ『Sky Deutschland』での発言によると、クリスチャン・ホーナーの影響がチームに悪影響を与えているという。「ホーナーが原因でレッドブルを去ったのは、重要人物だけではない。彼がチーム代表である限り、レッドブルに行きたがらない優秀なエンジニアもいる」とシューマッハは語った。そして次のように続けた。「マックス・フェルスタッペンも、自分の将来を考える上で、この点を真剣に受け止めるべきだ」