アストンマーティンF1チームは、推定20億ドル(約2844億円)と評価する2つの米国金融機関への株式売却に近づいていると報じられている。これはF1チームの新たな評価基準となる。Sky Newsの報道によると、シリコンバレーのベンチャーキャピタル会社『アクセル』とニューヨークに本社を置く民間信用管理会社『HPSインベストメンツ・パートナーズ』は、アストンマーティンF1チームの持ち株会社である『AMR GPホールディングス・リミテッド』に「数億ポンド」を投資する予定だという。
情報筋によると、両社の投資総額は15億~20億ポンドに達し、契約は「間もなく発表される予定」だという。アストンマーティンF1の株主構成に詳しい情報筋によると、今回の売却では新たな投資家がAMR GPホールディングス・リミテッドの株式約20~25%を取得することになるという。報道では、アストンマーティンは、チェルシー・フットボール・クラブの売却を手掛け、メルセデスF1の株主であるジム・ラトクリフ卿によるマンチェスター・ユナイテッド・フットボール・クラブの株式購入を支援したことで知られる商業銀行、『ザ・レイン・グループ』からこの取引に関するアドバイスを受けているとも報じられている。HPSは投資の一環として、2023年にオープンするシルバーストーンのアストンマーティンF1テクノロジーキャンパスに関連する負債の借り換えに同意したと報じられている。伝説の自動車メーカーを収益化へと導こうとしているアストンマーティン・ラゴンダの会長ローレンス・ストロールは昨年、F1チームの少数株をスポーツに特化したプライベートエクイティ投資家の『アークトス・パートナーズ』に売却した。もし承認されれば、HPSおよびアクセルとの取引は、F1チームの筆頭株主であり続ける予定のカナダ人億万長者による最新の戦略的動きとなるだろう。アストンマーティンは現在、F1コンストラクターズランキングで5位に位置しており、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールはそれぞれドライバーズチャンピオンシップで9位と10位にランクされている。ローレンス・ストロールが将来的にチームをスポーツランキングのトップに導くための取り組みの一環として、アストンマーティンは来週のアゼルバイジャングランプリを前に、伝説のF1デザイナー、エイドリアン・ニューウェイの雇用を発表する予定だ。エイドリアン・ニューウェイがレッドブルからアストンに移籍するという注目の移籍は、間違いなくF1チームへの期待を高め、トップへの躍進を加速させるだろう。
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