フェラーリは、アントニオ・ジョビナッツィとの複数年契約を更新したことを発表した。これによりジョビナッツィは、WEC(世界耐久選手権)のワークスドライバーおよびF1チームのリザーブドライバーとして、今後もスクーデリアを代表する役割を担う。イタリア出身のジョビナッツィは、マラネロのチームとの長年の協力関係の中で数々の印象的な成果を挙げてきた。中でも象徴的なのが、2023年6月に開催された「ル・マン24時間レース100周年大会」での勝利だ。
50年ぶりにトップカテゴリーへ復帰したフェラーリは、ジョビナッツィ、アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラドの3人が駆る「499P #51」で同年のWEC第4戦を制し、歴史的な勝利を飾った。現在ジョビナッツィは、上記のクルーとともにフェラーリとAFコルセが共同運営するワークスチームから、3年連続でWECに参戦している。これまでにフェラーリでWECに20戦(うち19戦がトップカテゴリー)出場し、3勝(2023年ル・マン、2025年イモラ6時間とスパ6時間)を記録。ハイパーポール獲得も3回(2024年COTA、2025年カタールとイタリア)を数え、表彰台登壇は通算7回に及ぶ。なお、ジョビナッツィのル・マン初出場は2018年で、その際はフェラーリ488 GTEをドライブしていた。「フェラーリとの冒険が始まってから8年が経った。僕にとってフェラーリは単なるチームではなく、家族のような存在だ」とジョビナッツィは語る。「今回の契約更新は、毎日僕にモチベーションを与えてくれる挑戦を続けられることを意味している。そこには人とのつながりやチームワーク、そして野心がある」「WECのワークスドライバーとして、そしてF1のサードドライバーとしてフェラーリを代表することは、とても光栄であり、ワクワクする役割だ。常に信頼を寄せてくれるフェラーリに心から感謝している。このチームの一員として成長していけることは、非常に特別なことだと思っている」「これから始まる新たな章を、これまでと変わらぬ情熱と責任感、そして結果への飢えを持って迎えたい」