メルセデスF1のルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリは、F1オーストリアGPのオープニングラップでマックス・フェルスタッペンに追突した件について、次戦イギリスGPでの3グリッド降格ペナルティを科されることとなった。事件はスタート直後のターン3で発生。アントネッリはリヤブレーキをロックさせたままコーナーへ進入し、前方にいたフェルスタッペンのマシンに衝突。これにより両者はリタイアを余儀なくされた。
レース後、アントネッリは自身の過失を認め、レッドブルF1のライバルに謝罪。しかしスチュワードはこの接触が「完全にアントネッリの責任」であると判断し、次戦シルバーストンでのグリッド降格に加え、スーパーライセンスポイントに2点のペナルティを課す裁定を下した。スチュワードは報告書の中で、次のように説明している。「車両12(アントネッリ)のドライバーはターン3でリヤブレーキをロックさせ、車両1(フェルスタッペン)と接触した。本人は通常のブレーキングポイントを使ったが、前方にいた車両30(ローソン)を避ける必要があり、短時間ブレーキをリリースしたと説明した」「この回避行動により、汚れたイン側のラインでグリップを失い、十分に減速できず接触に至った。1周目のインシデントではあるが、他車の影響はなく、車両12の単独責任と認定される。したがって、通常の1周目裁定における寛容な判断は適用されない」「ただし、無理な飛び込みではなく、ロックアップ後の回避行動によって起きたものであることを考慮し、また当該ドライバーはレースを続行できなかったため、次戦でのグリッド降格という措置を取る」フェルスタッペンはレース後、壊れたマシンを降りたアントネッリと歩きながら言葉を交わす様子がテレビカメラに捉えられており、18歳の若手に対して理解を示した。「何が起きたのか聞いただけだった。彼だけがそこにいたし、サスペンションも壊れていたから『多分彼に当てられたな』と思った」とフェルスタッペン。「でも戻ってから映像を見て、まあ、ああいうことは起きるものだと思った。どのドライバーだってキャリアの中でああいうミスはしている。キミは大きな才能を持っているから、今回のことから学べばいいし、それで問題ない」
全文を読む