アンドレア・キミ・アントネッリは、F1カナダGPで自身初のF1表彰台を獲得した数日後に、高校の最終試験を終えた。メルセデスF1のルーキーである18歳のアントネッリは、F1映画のニューヨーク・プレミアを欠席してイタリアに帰国し、学業を優先した理由について「レースを理由に勉強をやめていたら、罪悪感を抱いていたと思う」と語った。
「試験を終えられて本当にうれしい」と、アントネッリは木曜のオーストリアでの記者会見で語った。「もちろんニューヨークには行けなかった。それはちょっと残念だったけど、あの街には一度も行ったことがなかったし、行った人たちからはすごく良い場所だと聞いていた」「でも、同じくらい重要なことをやらなきゃいけなかった。つまり、この学校生活という旅路を終わらせることだ。これまでずっと勉強を続けてきて、ここまで来たからには最後までやり切りたかった」F1の世界という大舞台で戦いながら学業との両立を図るのは難しかったと認めつつも、彼は勉強を最後まで続ける決意を固めていた。「特に最後の学年で投げ出すのは、ベストな選択じゃなかったと思う。そうしていたら、きっとこの先ずっと罪悪感を抱えていたはずだ」「だから、たとえ大変でもやり抜くことが大事だった。F1での活動と勉強を両立させるのは本当に難しかったけど、今はその旅路が終わった。そして、これからはレースに集中できるし、全力で楽しむこともできる」アントネッリは、自身の道を選んだことで「普通の18歳の人生」を経験できなかったが、それを後悔してはいないという。「僕はいわゆる18歳の人生を送っているわけじゃない。でも同時に、自分が大好きなことをやっている。子どもの頃から夢見ていたことを実現しているんだ」実際には、ジュニアカート時代のほうが、友人たちと過ごす時間を逃すことに苦しみを感じていたという。「当時はもっと辛かった。カートをやっていた頃は、家を離れて過ごす時間が多くて、友達と出かけることもできなかったし、誕生日やパーティーにも行けなかった」「でも、年月が経つにつれて、こうした犠牲は必要なものだと理解できるようになった。特に何かに対する強い情熱があって、本当に好きなことをしているなら、そういった犠牲も自然と受け入れられるようになる」「正直なところ、今ではまったく寂しさは感じていない。サーキットにいるのが好きだし、チームのみんなと過ごすのも好きだし、F1マシンを運転するのが大好きなんだ。だから、自分がやっていることにとても満足している」
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