アルピーヌF1チームは5月15日、FIA(国際自動車連盟)で空力部門責任者を務めていたジェイソン・サマービルを副テクニカルディレクターとして迎え入れることを発表した。新設されたポジションで、デビッド・サンチェス(エグゼクティブ・テクニカルディレクター)の直属となる。サマービルは1999年にウィリアムズでF1キャリアをスタートし、2003年にトヨタF1へ加入。空力部門でキャリアを積み、最終的には副責任者を務めた。その後、2010年から2011年にかけてエンストンのチームに在籍しており、今回が古巣復帰となる。
その後はウィリアムズで空力部門を率いたほか、フォーミュラワン・マネジメント(FOM)では2022年F1レギュレーション策定にも関与。2022年からはFIAで空力部門責任者として、複数のレギュレーションサイクルを監督していた。今回の副テクニカルディレクター職は、アルピーヌの設計・空力グループをさらに強化する目的で新設されたものだという。RacingNews365によると、サマービルは今週前半にFIAでの職務を終えており、以前からアルピーヌ加入が報じられていた。アルピーヌは2026年シーズン序盤で競争力を示しており、開幕4戦終了時点でコンストラクターズ選手権5位の23ポイントを獲得。これは2025年シーズン通算ポイントをすでに上回る数字となっている。チームは昨夏以降、主要人材の補強を進めており、フラビオ・ブリアトーレとスティーブ・ニールセン体制のもとで技術組織の強化を加速させている。サマービルの加入によって、現行マシンだけでなく将来コンセプトの開発もさらに推し進める狙いだ。ジェイソン・サマービルは次のように語った。「エンストンに戻り、フラビオ、スティーブ、そしてデビッドとこの新しい役職で働けることを本当に楽しみにしている」「ここ数年はチーム環境での競争の最前線から離れていたので、再びその渦中に戻り、コンマ数秒を追い求め、ライバルとポイントやトロフィーを争えることに大きなやりがいを感じている」「ファクトリーの優秀なエンジニア、デザイナー、空力担当者たちと仕事を始め、近い将来のチーム成功に貢献できることを願っている」サンチェスもサマービル加入を歓迎した。「ジェイソンのような経験と実績を持つ人物を迎えられることを非常に嬉しく思っている。我々は継続的な前進を続けている」「今季ここまでのチームの仕事は素晴らしいものだったが、これはまだ始まりに過ぎない。誰ひとり現状に満足してはいない。ジェイソンが加わることで、現在のF1開発競争の中でさらにパフォーマンスを引き上げることができるだろう」アルピーヌF1は“技術組織の再構築”を加速2026年F1シーズンのアルピーヌは、単なるパフォーマンス向上だけでなく、組織そのものの強化に力を注いでいる。昨年からデビッド・サンチェスやスティーブ・ニールセンらを招へいしてきた流れに続き、今回のサマービル加入によって空力部門の体制はさらに厚みを増すことになる。特に2026年F1レギュレーションをFOMやFIA側で経験してきたサマービルの知識は、現行マシン開発だけでなく、中長期的な技術戦略においても大きな武器となりそうだ。現在コンストラクターズ5位につけるアルピーヌは、勢いを一時的なものに終わらせず、本格的な上位争いへの足場固めを進めている。
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