アルピーヌF1チームは、オーナーであるルノーが2026年のF1エンジンプロジェクトを中止することを決定した後も、「選択肢」を検討している。イギリス・エンストンを拠点とするチームは、2025年も自社製エンジンを使用するが、その後は新ルール時代に向けてカスタマーエンジンを搭載したマシンで参戦する。
新チームのボス、オリバー・オークスは、ヴィリー=シャティヨンのF1エンジンプロジェクトの中止は、基本的に彼が到着する前に決定されていたと語る。「私はプロジェクトの終盤に携わっただけだが、(ルノーCEOの)ルカ・デメオは、我々が取った方向性に至った理由を明確に説明してくれたし、私もそれを支持した。正しい選択だった」とオークスにAFP通信に語った。「我々には長い歴史があり、来季いっぱいは一緒にやっていくわけだから、この件は私自身にも関係することだ。しかし、感情を排除して現実的な視点で考えれば、これは理にかなった決断だ」2026年以降のメルセデス製エンジン供給について、アルピーヌとメルセデスとの交渉はかなり進んでいると広く見られている。しかし、オークスは「我々はまだこの問題を検討しているところだ。来月には決定し、シーズン終了前には発表する」と主張する。「現在、いくつかの選択肢を検討している。急ぐ必要はない」メルセデスが最有力候補であることは明らかだと指摘されると、オークスは次のように続けた。「メディアでは多くのことが語られているが、選択肢はたくさんある」「特に2026年には新しいエンジン規制が導入される予定なので、選択には考慮すべき点がたくさんある」2024年はアルピーヌにとって最悪のシーズンとなり、ボスのブルーノ・ファミンが退き、フラビオ・ブリアトーレがエグゼクティブアドバイザーとして就任し、オークスが新チーム代表に任命された。チームはコンストラクターズ選手権で最下位から2番目と低迷していたが、サンパウロGPのダブル表彰台でランキング6位に浮上した。「来年はもっと頑張らなければならないが、それでも限界があることはわかっている」と、オークスは認める。「1シーズンで全てを解決することはできないが、もちろん、その努力はするつもりだ」「マシンを開発できることはわかってきた。今ではQ3に進出できるようになった」「多くのメディアが不安定さを指摘しているが、私はそうは思わない。大きな変化は昨年の夏に起こった。チームが正しい方向に向かっていなかったからだ。ブルーノはチームを安定させるために加わり、ルカに戦略を練る時間を与えた」「もちろん、F1では変化を好まないが、今回は素晴らしいし、常にそうだった。困難な時期もあったが、良いマシンを作る方法やレースのやり方を忘れたわけではない」