アルファタウリ・ホンダF1のテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンが、2021年のF1世界選手権 第2戦 F1エミリア・ロマーニャGPの決勝レースを振り返った。5番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーは、ウエットタイヤでスタートするという判断が失敗に終わって順位を下げ、インターに交換することを余儀なくされたことでさらに大きく順位を落とすことになる。
しかし、赤旗中断のレース再開後から素晴らしい追い上げを見せ、キミ・ライコネン(アルファロメオ)をオーバーテイクすると、ランス・ストロール(アストンマーティン)やダニエル・リカルド(マクラーレン)へ最後までプレッシャーをかけ続け、7位入賞。6ポイントを獲得した。ピエール・ガスリーは「今日は間違いなく厳しい一日だった。5番手からのスタートだったが、スタート時のタイヤ選択が周りと異なり、後方まで順位を下げてしまった」とコメント。「とても残念ではあるものの、戦い続け、赤旗中断後は順位を挽回して7位に入り、ポイントを獲得できたことはよかった。簡単なレースではなかったので、ポイント獲得で終われたことはポジティブだ。ただ、今日のスターティンググリッドを考えればもっと上を目指せたと思います。土曜日にはマシンのポテンシャルを示すことができたので、次はレースウイークすべてでそれを発揮する必要がある」一方、最後尾からスタートした角田裕毅は、オープニングラップで最後尾から14番手までジャンプアップ。ペースの上がらないチームメイトのピエール・ガスリーを交わして、序盤で13番手まで順位を上げた。34周目にジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)とバルテリ・ボッタス(メルセデス)が激しくクラッシュし、レースは赤旗中断。この中断によって、各車はタイヤ交換が可能となり、角田裕毅はソフトを装着。リスタートで9番手までポジションを上げたものの、ターン2でスピンを喫してポイント圏外まで順位を落としてし、13位でチェッカーを受けた。角田裕毅は「見ていたファンの皆さんにとっては、素晴らしいレースになったと思いますが、僕は自分自身にがっかりしていますし、チームにも申し訳なく思っています」とコメント。「いいレースができていて、ペースもすごくよかったので、赤旗中断後のスピンは本当に残念でした。ウエットでF1マシンを走らせるのは初めてでしたが、慎重に、特に加速では気を付けなければならないと学びました。レインコンディションの中、インターミディエイトタイヤでスタートしたのも難しかったのですが、異なるコンディションでこのタイヤがどう機能するのかを理解する貴重な機会になりました。今日はポイント獲得が可能だったはずですが、すべてが学びになったので、この経験を次戦に活かしていきたいと思います」アルファタウリ・ホンダF1のテクニカルディレクターのジョディ・エギントンは「今日のレースは確かに波乱に富んでおり、ピエールと数ポイントを獲得したが、正直、我々の戦いは必要以上に自分たちを困難に追い込んでいたし、今週末のパッケージに見合ったポイントを獲得できなかったと言わなければならない」とコメント。「チーム全体が落胆しているのは間違いないが、オープンかつ実用的な方法で今日のレースを見直し、次のグランプリでより強力なパフォーマンスを発揮できるように様々な課題に取り組んでいきたい」2021年 F1エミリア・ロマーニャGP 決勝 結果1.マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)2.ルイス・ハミルトン(メルセデス)3.ランド・ノリス(マクラーレン)4.シャルル・ルクレール(フェラーリ)5.カルロス・サインツ(フェラーリ)6.ダニエル・リカルド(マクラーレン)7.ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)8.ランス・ストロール(アストンマーティン)9.エステバン・オコン(アルピーヌ)10.フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)11.セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)12.角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)13.キミ・ライコネン(アルファロメオ)14.アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)15.セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)16.ミック・シューマッハ(ハース)17.ニキータ・マゼピン(ハース)DNF.バルテリ・ボッタス(メルセデス)DNF.ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)DNF.ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)
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