アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、開発トークンを使用せずにレッドブルのパーツを受け取ることができるのは不公平なことではないと主張する。当初、F1レギュレーションの変更は2021年シーズンに実施される予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミックによって2022年まで1年延期され、シャシー開発は凍結された。
開発凍結はマシンのほとんどのコンポーネントに適用され、F1チームは2つのトークンを使用した開発に制限される。ただし、トークンルールには例外があり、2020年に1年前(2019年仕様)のリステッドパーツを使用していたチームは、2020年仕様のパーツにアップグレードすることができる。このルールが適用されるのは、レッドブルのパーツを使用するアルファタウリ・ホンダ、メルセデスと技術的系を結ぶアストンマーティン(レーシング・ポイント)の2チームとなる。例えば、アルファタウリ・ホンダは、2021年にトークンを使用せずにレッドブル RB16の特定のコンポーネントをマシンに組み込むことができる。だが、昨年すでにフェラーリの2020年仕様のパーツを使用していたハースとアルファロメオにはこれは適用されない。多くの人は、これが凍結ルールの抜け穴だと見なしており、パーツを自社で製造しているルノーのようなチームは公平ではないと不満を述べている。だが、アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストはその見解に同意していない。「それは新しい部品ではなく、新しい開発でもないという点で不公平だとは思わない」とフランツ・トストは Motorsport Magazin に語った。「結局のところ、それらはすでに開発され、以前に走っているものだ」「ルノーはファクトリーチームだ。彼らは非常に多くのお金、マンパワー、ノウハウを持っており、いずれにしろ開発において2~3歩先を行っているはずだ」フランツ・トストは、凍結ルールの例外をすでに利用していることを確認し、「レッドブルからすでにいくつかのパーツを入手している」と語った。それらのパーツがマシンのどこにあるかは不明だが、アルファタウリ・ホンダは、RB16からのアップグレードを利用してマシンのリアを強化してはいないことを確認している。「昨年と同じギアボックスを搭載している。リヤサスペンションも変更していない。油圧などは同じコンポーネントだ」とフランツ・トストは語った。空力はトークン構造に含まれておらず、アルファタウリ・ホンダF1はそれを最大限に活用して、フロントウィングやエンジンカバーなどに大幅な変更を加えている。代わりに、彼らの2つのトークンは、AT02の新しいノーズ(おそらく狭いノーズ)の開発に費やされたと考えられている。ノーズは、フロントクラッシュ構造として機能することを考えると、純粋に空力のカテゴリーに分類されない。アルファタウリ・ホンダは、2月19日に2021年F1マシン『AT02』を発表することを明らかにしている。