アルファタウリ・ホンダのF1チーム代表を務めるフランツ・トストは、新型コロナウイルスによる渡航制限によって複数のF1チームが不在の状況でF1オーストラリアGPを開催すべきではないと主張する。MotoGPは、開幕戦カタールGPに続き、第2戦タイGPの延期を決定。主要なスポーツイベントの多くが新型コロナウイルスによって中止に追い込まれているが、F1はオーストラリアGPを予定通り3月15日に開催する方向で進めている。
しかし、特にイタリアでは感染者が1000名を超え、29名が死亡するなど感染が急速に拡大しており、一部のチームスタッフは、渡航禁止、もしくは厳格な検疫措置が導入された場合、レースに参加することができなくなるリスクがある。MogtoGPの主催者であるドルナ・スポーツは、パドックの全スタッフがそれを回避するよう計画を進めていたが、イタリアからの直行便でドーハ(ハマド国際空港)に到着、または過去2週間以内にイタリアに滞在した全ての渡航者に対して、最低14日間の検疫措置が決定したことから、レースの中止を決定した。このようなイタリアへの措置は、フェラーリやアルファタウリのようなチームが、レースのためのスタッフを十分に確保できない状況に陥る可能性がある。F1が複数のチームがレースに参戦できない状況になった場合にどのような対応をするかは不明だが、フランツ・トストはそのような状況でレースを進めるべきではないと断言する。「いくつかのチームが何らかの理由で走ることができない場合、私はそれについて考えてはいないし、意思決定者でもないが、シーズンを開幕するのは不公平だと思う」とフランツ・トストはコメント。「グリッドにいない人にとっては大きな不利益だ」F1はすでに延期が決定している中国GPのための枠を見つけることに苦労しており、他のレースの計画が変更になる場合、ほぼ確実にカレンダーから脱落することになると考えられている。しかし、フランツ・トストは、F1は8月の夏休みを使用するか、シーズンを12月まで延長してレースのスペースを見つけることができるはずだと語る。「11月と12月にはレースができる時間がたくさんあるし、8月もあるので、22戦を開催できると楽観している」とフランツ・トストは付け加えた。フェラーリのF1チーム代表マッティア・ビノットは、スタッフがレースに参加できるかの問題は、アルファロメオとハースのカスタマーチームにも影響を与える可能性が高く、イタリアの問題は少なくとも4チームに影響を与える可能性があると述べた。「ハースとアルファロメオのチームに支援を提供しているため、チームは2つだけではなく、少なくとも4つのチームに加え、ピレリの状況を理解する必要がある」とマッティア・ビノットは語る。「最終的に4チームが走ることができず、レースが行われるかどうかという状況になった場合、どうなるだろう? それは私が決定することではないがね」
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