フェルナンド・アロンソが3日(水)、インディアナポリス・モーター・スピードウェイでインディカー&オーバルを初テスト。インディ500参戦への準備を進めた。午前中にルーキー・オリエンテーションを無事にパスしたフェルナンド・アロンソは、天候状況によって早めにテストを切り上げることになったものの、合計で110周を走行。最高速度222.548mphを記録した。
初めて経験するインディアナポリスのターン1は、2度のワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソによっても予想を超えたものだったようだ。「OKだった。ルーキー・オペレーションのおかげだと思う」とフェルナンド・アロンソはコメント。「最初の数周は減速してコーナーに入ったし、グリップとクルマを感じられるようになったら、スピード面で到達しなければならない目標を目指していった」「ある時点で彼らは『OK、これで制限はなくなった。215mphで15周する必要がある』と伝えてきた。マルコがターン1で全開だったのはわかっていたので『もうターン1は全開で行けるよ。クルマにはそれができるからね』と伝えた」「ターン1に到達して全開で行けると100%確信していたけど、足が言うことをきかなかった。その時点では脳と足が繋がっていなかった。2~3周でできるようになったけどね・・・場所、クルマ、スピードへのリスペクトを感じられることは、レーシングドライバーにとって純粋にアドレナリンを感じるものだ。楽しい一日だった」テストにはチーム代表のマイケル・アンドレッティ、ドライバーコーチを務めるジル・ド・フェラン、マクラーレンのエグゼクティブディレクターのザク・ブラウンが参加し、アロンソが走行する前にはアンドレッティ・オートスポーツのレギュラードライバーを務めるマルコ・アンドレッティがアロンソのマシンのシェイクダウンを行った。フェルナンド・アロンソは、“マクラーレン・ホンダ・アンドレッティ”のサポートは「素晴らしい」ものだと語る。「チームはとても支えてくれた」とフェルナンド・アロンソはコメント。「今日だけじゃなく、ここ数週間、僕たちは毎日情報交換してきた。クルマと手順の重要な部分をほぼ把握してテストに入れたのは驚くべきことだ」「午前はマルコが僕が初めてクルマに乗ったときにどう感じるかを考えながらクルマをシェイクダウンして、いくつかセットアップ変更をしてくれたし、全員が本当に僕の面倒をみてくれた。エンジンのセットアップ作業をするホンダの人々、ジル・ド・フェランと一緒に、僕たちはこの初日に僕が直面するであろう多くのことを済ませてきた。このテストを終えて、僕たちにはやらなければならないことがたくさんある」テストは涼しく、風が強い状況でスタート。実際、午後には雨によってセッションは予定よりも早くに終了した。だが、それはスピードウェイでインディカーがどう反応するかという感覚をフェルナンド・アロンソに与えた。「確かに一日を通してトラックは変化していた。午前中の方がちょっとコンディションが良かったし、風も弱く、それほど激しくなかった。午後に風がちょっと不思議な感じになった。でも、コンディションがいいのか悪いのかはわからなかった。どう感じるかとチームが尋ねてきたけど、僕の感覚は良かった。ここでの経験がないので、サーキットが良いのか悪いのか、速いのか遅いのかわからないからね」「ストレートでの風という点では一日を通して最も悪い状況も経験できた。最後の2つのラウンドでは風がちょっと強くなった。この場所は風と気象条件にとてもセンシティブだし、全員がここに来る前にそう教えてくれていた。今日はどんなコンディションに対してもクルマをセットアップする準備をしておく必要があることを確認できた」フェルナンド・アロンソのセッションは決して事故がなかったわけではない。午後のセッションでは2羽の鳥がマシンに巻き込まれた。「1羽は見えなかった。最後から2番目の走行のターン3のアプローチで1羽が見えたので、減速して避けた。たぶん、レース日にはやれないだろうけど、今日はそこで自分の命をセーブした。ターン1の立ち上がりでは他かの2羽をなんとか避けることができたけど、それらには気づかなかったよ」