フェルナンド・アロンソは、バーレーンで予定外にV8エンジンを搭載するマクラーレンの2013年F1マシンを運転することになったことで、現在のF1マシンのエンジン音の小ささが“最大の問題”であることを実感したと語った。今シーズンの最終戦アブダビGPでF1キャリアに終止符を打ったフェルナンド・アロンソは、翌日にバーレーンへと移動し、NASCARチャンピオンであるジミー・ジョンソンとマシンを交換。NASCARマシンでの初走行を行っている。
その際、フェルナンド・アロンソは、ジミー・ジョンソンが乗る前の確認として土壇場でメルセデス製V8F1エンジンを搭載するMP4-28でのインスタレーションラップを実施。2014年からF1に導入された現在のV6ターボハイブリッドのサウンドと比較する機会を得ることになった。「正直、予定されていなかった走行だった」とフェルナンド・アロンソはコメント。「他のクルマを走らせるだけだと思っていたけど、クルマのフィーリングが問題ないかを核にするためにインスタレーションラップをするのは有意義なことだった」「昨日引退したあと午前11時はコックピットにいた。車内からはノイズは僕たちが今ドライブしているクルマと比較してそれほど違いはないけど、それでもとても楽しかった」「でも外から聞いているとやっぱりそれは非常に特別なものだった」F1にV6ターボハイブリッドが導入された際には多くの批判が浴びせられた。セバスチャン・ベッテルは、新しいF1エンジンを“糞”だと呼び、元F1の最高権威であるバーニー・エクレストンも静かなエンジンサウンドを激しく批判した。F1は、テレビ上でのサウンドを改善するためにエキゾーストにマイクを装着するなどしてその場しのぎの対応をしている。フェルナンド・アロンソは、エンジンサウンドが現在のF1に最も足りないものだと認め、“笑顔”でF1を離れて、外からF1を楽しむつもりだと語った。「F1に欠けていることはあるけど、僕はそれを寂しく思わないだろう。ポジティブに受け取るつもりだ」とフェルナンド・アロンソはコメント。「良い思い出になると思う。全体のパッケージとしてF1素晴らしい旅だった。若い頃から今までいろんな状況、クルマでずっと戦ってきたし、予想していなかった多くの成功を成し遂げることができたと思う」「いつかコメンテーターや観光客として戻ってくるだろうし、別の形でF1を楽しむことになるだろう」